虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

フレネ教育が合っていると思われる☆ちゃん♪ 2

2008-09-04 14:58:57 | 教育論 読者の方からのQ&A
前回の続きです。
私は、そうした☆ちゃんの育ちを見てきて、
フレネ教育が合っている子だな、
家庭でフレネ教育のエッセンスを取り入れてあげることで才能を開花させる子
ではないかな?
と思いました。

フレネ教育って聞いたことがないけれど、何?

と思う方もいますよね。
フレネ教育とは、言葉を非常に大切にする教育で、
小学校教師だったフレネが南フランスで開校したフレネ学校の教育法から
きている名前です。

<自由作文>と<印刷>が教育の大きな柱となっています。
3歳から生活に即した文章表現を学ばせるそうです。

最初は先生が気持ちをくんで手助けし、
励まします。
さらに発表された作文から、子どもたちと先生とで選んだものが、印刷され、
絵を付けられて配られます。

フレネ学校の子供たちは、対話の名人と呼ばれていて、
親と子の研究発表界、生徒集会があり、
実によく意見を交換するそうです。
日本でも、体験→感動→表現のプロセスや、話し合いを大切にする
フレネ教育をしている幼稚園があるそうです。

☆ちゃんに「フレネ教育が合っているな」と思ったといって、
そうした学校をすすめているわけではありません。

実は、私はわが子が小学生の時は、
フレネ教育でしているような活動をたくさん暮らしに取り入れていました。

当時はフレネ教育を知っていたわけではなく、
娘にはデザインの表現を、息子には言葉による表現を、
十分に伸ばしてあげる必要を感じたからです。
わが子やお友達と新聞や雑誌を作り、
自分のアイデアを企業のアイデア募集に投稿させたり、
家族会議を開いて記録したりしていました。

あるとき、娘とお友達は、自分達のアイデアで、
年下の子たちから詩を募集して、
それを自分達がイラストつきでまとめて
詩の投稿誌を作っていました。

フレネ教育では
「子どもの情熱、子どもの欲求を最高の段階まで導く」
ことを中核にしています。
私も、小学生時代の子供達の活動は、
決して大人主導でやらせるものではなくて、
子ども側に強い情熱や欲求があって、それをそっと支援する形で
続けていました。

話を☆ちゃんに戻すと、
☆ちゃんは自分の考えを自分の言葉で表現する
ということに強い情熱を持った子です。
また言語の理解力がとても高くて、
ただおしゃべりな子というのはずいぶん違う印象です。
こうした個性を持った☆ちゃんに、
「言葉による表現」を大切にする教育以外の
どの教育に力を入れても物足りないものになる気がするのです。

今回☆ちゃんとしたレッスンは「絵本作り」です。(前回の記事の写真です)
そのように、工作のようなものも、文章表現につながるように
導いてあげることが☆ちゃんには大切なことじゃないかな?
と思っています。

写真は、うちの子たちが小中学生の頃作っていた雑誌です。

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆ちゃんすごいですね~ (なのたんぱぱ)
2008-09-04 17:01:38
☆ちゃんすごいですね~
もう一つのことをいろんな言葉で表現できるんですね。
そしてフレネ教育ってはじめて聞きました。
なおみ先生家では普通にそういう取り組みをやってたことにさらにびっくりしました。

☆ちゃんの絵本いいのができたみたいですね^^

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教育について (YK)
2008-09-06 19:43:48
こんにちは。こういう教育をフレネ教育というのですね。私はこの名前を存じ上げませんでしたが、私も教育では、言語や表現を重視しております(私は幼児教育ではないですが・・)。私の場合は19世紀後半の「生の哲学」と呼ばれるものに影響を受けました。現代では、手っ取り早い解決法を求める人が多いので、なおみさんが実践されているような教育が大事になってくると思っております。それでは失礼致します。
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Unknown (なのたんぱぱさんへ)
2008-09-07 07:57:51
コメントありがとうございます。なのたんは、野菜のお腹を全て想像できた観察力や視覚的な推理力の確かさが先々、どうした分野で秀でているかのポイントになるのでは…と見守っています。なのたんタイプの子は、生物や地学の学習にも興味を抱きやすいです。これからの成長が楽しみですね。
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Unknown (YKさんへ)
2008-09-07 08:02:35
19世紀後半の「生の哲学」すばらしいですね。私もあの時代の哲学者の本を読むとイマジネーションがとても刺激されます。といって、きちんと理解するほどの知力を持ってないのですが…。それを教育に生かされるということ、とても興味があります。またぜひくわしく教えてください!ぜひ!以前YKさんが書いておられた問題解決授業についてももう少し知りたいと思っていましたので。
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情勢論からくる教育観 (YK)
2008-09-07 20:12:12
そういうわけで、生活を豊かにする科学的思考、合理的思考と、もう一方で、人生を味わうための自然観、人間観、宇宙観、家族観、死生観などの価値観を教育に反映することはできるかどうか、と考えました。これは現代の社会情勢などから判断して急務と考えた情勢論でもあります。そのため、テクノロジーの発展に埋もれることなく、人間らしさを目的としてテクノロジーとの調和を図る、ということを考えようとしました。そうすると、やはり、遊びが大事ですし、時間などの哲学的で抽象的な問題や芸術や宗教に関する理解が教育上必要だと感じました。とはいえ、これを公教育で行うことは過大な要求であるので、田舎で細々と出来る範囲でやろうと思っていたところに、なおみさんが実践されていたので、正直驚いている面もあります。
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哲学と教育 (YK)
2008-09-08 02:42:44
(なぜか投稿が前後してしまいました、こちらが最初です。)私もそれほど知識があるわけではありません。あの辺の哲学は私にはとても難しいのです。とはいえ、今どき哲学から教育にアプローチするなどというのは、時代遅れだと思われていることは承知しつつも現代的だとも思うのです。なぜかと言うと、一種の注意欠陥障害と社会で呼ばれるものは、社会のハイテク化や高速化と無関係で無いように思われるからです。ちなみに私も10代の頃は詩を書きましたし、絵も描きましたし、友人と曲を書いたりもしました。
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言葉とイメージ (YK)
2008-09-08 03:14:13
(2番目の投稿です)私は10代の頃は社会的に何か抑圧されたものがあり、その反動として芸術方面に関心を持つのかと思いました。しかし、徐々に、絵なり、詩なりというのは、言葉かイメージによって手応えを感じながら、相手との接点を確認する作業であると考えるようになりました。一方、私は受験産業に恨みはないですが、言語やイメージを捨象して反射を鍛えようとする姿勢について疑問を感じます。反射というのは意識を通さないほうが速いのは確かなのですが、幼児にそこまで必要だとは思わないんです。
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Unknown (YKさんへ(なおみ))
2008-09-08 08:12:59
コメントありがとうございます。インドの哲学者クリシュナムルティーの「子供たちとの対話」を読んだところで、YKさんの考えている教育観がより新鮮でこれから大切なものとして感じました。意味や質を失った
現在の教育の世界に命を吹き込むものですね。
クリシュナムルティーは子供たちに、真の教育の目的とは仕事に就かせるための準備ではなく、「生の過程全体を理解するのを助ける」ことと説いています。
教育とは、いかに愛し、シンプルに生き、偏見や迷信や恐怖から心を解き放つかを教えるものと定義しているのです。どんなにスキルを磨き、知識を蓄えても、「心が自らの障壁を越えて洞察できないならば、悲惨がある」と告げているのです。
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Unknown (YKさんへ(なおみ))
2008-09-08 08:24:11
哲学から教育にアプローチすることは、私も少しも時代遅れではないと思います。10台の頃に反動として芸術方面に関心を持ったというお話で…うちの息子が今、時間が許せば音楽と絵画に熱中しているので、3歳からパソコンを操作していた子なので、確かにそうした反動かなと思える点があります。娘の場合この情報のあふれた世界に、情報を取捨選択し、自分で操作する才能で乗り切っていますが、息子はYKさんのように手ごたえのある体感できるものに自分を没頭することで乗り切っている様子です。
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Unknown (YKさんへ(なおみ))
2008-09-08 08:35:01
<言語やイメージを捨象して反射を鍛えようとする姿勢について疑問を感じます。反射というのは意識を通さないほうが速いのは確かなのですが、幼児にそこまで必要だとは思わないんです。>
私も同感です。反射を鍛えるのはとても危険だと思っています。右脳開発をうたって反射を鍛える幼児教育法は流行していますが、実際、脳科学がそれをくつがえす新しい実験結果を発表しても、過去の誤ったデーターのまま宣伝し続ける行為は「詐欺的」とも言えるものです。ニセ科学の問題は、乳幼児の教育の中では大きくお金が動くだけに深刻な問題なのです。

YKさんのめざす教育が、理想の形へ実現していくことを願っています。陰ながら応援しています。
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