嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

クワトロの味わい方 TTの場合

2005-05-12 09:57:23 | 
DSC0743AUDI名物のクワトロシステム・・・有名なフルタイム4輪駆動システムであるが、TTに搭載されているのはまったくの別物。デザインを優先させたためにエンジンの縦置きが実現できずやむなく、というのは表向きの理由で、実はゴルフのプラットフォームを手直ししたかぶせ物というのがTTの実態であるから、ゴルフ用に開発されたVW製の4MOTIONと呼ばれるオンデマンド4輪駆動システムを搭載するのはごく当たり前のなりゆきというものである。

オンデマンドであるからまっすぐ走っている限りはFFである。駆動トルクのほんの数パーセントは常に後輪に伝達されていると聞くが体感することは旋回時以外にはほとんどない。
これぢゃ、FFと一緒ぢゃん。FFに特有の安定感あふれる走りは、これはこれでよいのだが、積極的にあやつっている実感には乏しい。不安定なのを求めているのではないが、たとえばアクセルのオンオフで軌跡が変わったりするFFの美点も実はこの4MOTIONの後輪トルクで押さえ込まれてしまう・・・4輪駆動としても中途半端、FFとしても面白みにかける・・・どう楽しめというのか・・・

4MOTIONらしさ・・・いうまでもなく後輪のトラクションである。これをいかに引き出すか、このあたりがポイントである・・・コーナリング時にブレーキングをガマンしながらギリギリまで制動を遅らせて不安定なまま旋回していたのではアクセルオンのタイミングは大幅に遅れてシマウマ。これやってたんぢゃ終始FFのままである。クワトロ買った意味がない。そうではなく、コーナー進入のはるか手前でブレーキング終了。進入時にはすでにアクセルオンを始めておく。スロットルの踏み加減はそれこそ経験値で行くしかないが、踏みすぎればもちろんアンダー・・・と思いきや、ここからが実はTTクワトロの美点である。軌跡がふくらむかと思うペースで進入しても例の4MOTIONさまの恩恵で後輪のトラクションが顔を出してくる。そう、旋回の手助けをしてもらうイメージで後輪トルクを使うのである。

曲率の大きなコーナー、たとえば中央道を名古屋方面へと向かうときなんかには普段よりもよほどペースを上げないとこいつを実感するのは難しい・・・が、曲率の小さな先日赴いたR299のようなタイトなヘアピンなどではごくフツーに後輪トラクションを楽しむことができた。

「踏んで曲がる」そいうスタイルにはまさにクワトロさま、いや4MOTIONさまはハマる!!
結局は安定志向なんだが、タイトコーナーのまだ旋回中にうしろからグイグイ押されるあの感触・・・なかなかクセになりますよ(完全意味明瞭)。

っと、ここまで読んで、んじゃトーゲ逝くか、と考えたそこのアナタ・・・まだまだっすね(爆)。そこらの交差点曲がるのだってコーナリングには違いないわけで、スロットルワーク次第でいつでもこのグイグイは効いてくる。常にスタンバイオッケイなのが4MOTIONさまなのでした。これがほんとのオンデマンド、ってね(一部意味明瞭)