本の感想158:姫野カオルコ『ハルカ・エイティ』(文藝春秋)
★★★★☆
大正生まれの女性ハルカの、戦前から戦後、そして現代へいたる
生涯を描く一代記。
第一章の「ハルカ80」で登場した老年のハルカは、
山田詠美の描く女性を彷彿とさせるいかしたおばあちゃん。
第二章から一代記が始まるわけだけれど、
最終章から第一章の間に断絶を感じた。
いささか優等生的な奥さんがいかにしてあんなおばあちゃんになったのか、
説明となる部分がないため別人のように感じてしまう。
男女関係の機微についてはさすが姫野さん、といった感じ。
夫の常習的な浮気のくだりでは気分が重くなったのだけど、
年を重ねていったらハルカの心情も理解できるのかもしれないなあ。
★★★★☆
大正生まれの女性ハルカの、戦前から戦後、そして現代へいたる
生涯を描く一代記。
第一章の「ハルカ80」で登場した老年のハルカは、
山田詠美の描く女性を彷彿とさせるいかしたおばあちゃん。
第二章から一代記が始まるわけだけれど、
最終章から第一章の間に断絶を感じた。
いささか優等生的な奥さんがいかにしてあんなおばあちゃんになったのか、
説明となる部分がないため別人のように感じてしまう。
男女関係の機微についてはさすが姫野さん、といった感じ。
夫の常習的な浮気のくだりでは気分が重くなったのだけど、
年を重ねていったらハルカの心情も理解できるのかもしれないなあ。