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★★★★☆
尼丘を追われ、孔子を生み育てて苦難の生涯を終えた徴在。
その人生をに語るうち、太長老はが尼丘山の神の声を
聞く者であると確信する。
そんな中、なにものかに招かれて尼丘にやってきた子蓉は、
立ちふさがる顔儒たちを殺戮。
さらに悪悦にそそのかされた成兵までもが尼丘に侵略を開始し、
顔氏滅亡の危機が迫っていた。
別々に進んでいた成城毀壊の一件と徴在伝がつながり、
尼丘大戦争みたいになってきて、唖然。
「徴在を次ぐ者」として呼ばれた子蓉は、
いったいどんな役割を果たすのか、
そして主人公のくせにちっとも出てこない顔回は、
この一大事にちゃんと役にたつのか、はらはらしてしまう11巻。
(はっきり言って、今まで役に立たなさすぎ……
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今回の主役は尼丘を守るため自らの命を投げ出して戦う
顔氏のおじいさまたち。
顔穆ほどじゃないが、散りゆく者の潔い覚悟に胸を打たれる。
残り2巻。
初期のころのあれは伏線だったのだなあというのが
思い出されて唸る。