吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

奇妙な病病・病診・診診連携 その1

2012年02月22日 07時07分20秒 | インポート

 ある高齢の患者さんである。家の前で転倒して顔面挫創などのケガをされた。最初、月に1回通院し処方も受けている独立行政法人のA病院に診療を依頼したらしいが「脳外科がいないので対応不能」と断わられたそうだ。そして救急隊はERのあるB大学病院が診療OKだったので、そこに搬送した。B大学病院でCTスキャンや縫合処置を受けて「あとはかかり付けの医療機関で処置を受けてください」と帰された。帰宅後、月2回患宅に訪問診療をしている、かかりつけのC開業医に処置の依頼をしたら「往診では滅菌処置はむりなのでどこかの医療機関に連れて行くように」といわれたそうだ。さて、ご家族はその後の処置に困り、近所の噂でうちが創の処置をやっていると聞きつけて娘さんが相談に訪れた。まあ、やはりこの近辺は口コミによる情報伝達で成り立っているのかと痛感した。