当然、大量の雨水が逆流してきているのであって、トイレは詰まっていない。だから逆流して上昇している水面が下がってくれるわけがない。しばらく吸引してから便器に水を流した。すると当然、逆流してくる大量の雨水に押し戻されて、ますます水面は便器の中を上昇してきたのである。徐々に便器の上まで水面が上がってきて、ほぼ便器が摺り切り一杯になってきた。あと数秒タンク排水が続いたら床にあふれ出る。もうだめだと思いつつも、慌ててバケツと雑巾を探した。しかし周囲にはあふれ出ようとする水を食いとめるアイテムはない。このような時は思わず手が出てしまう。とっさに便器の上縁周囲に両手で堰を作ってしまった。こんなことをしても役に立たないだろうが気は心である。腕は後でシャワーで洗えばいいと思った。その直後、水面の上昇はピタリと止まり床面にトイレの汚水はあふれることはなかった。その後しばらくは液面は便器一杯のままであったが、徐々に水面が低下して流れていってくれた。あのままの勢いでゲリラ豪雨が続いていたらと思うとぞっとした。とにかく幸運だった・・・、ん? 幸運? あっ、でもシャワーあびなくちゃあ~。<o:p></o:p>