この議員もよく野次られたそうだが、その切り返しが絶妙だったそうだ。ある時、自分の街頭演説の時に相手側の会派の男に野次られたそうである。「お前は妾を4人もかかえているそうじゃないか!」と言われた。すると演説を中断し「4人じゃない、5人だ。一人忘れると喧嘩になる。正しく野次れ」と切り返したのだ。お妾さんがいるかどうかの問題ではなく、人数の違いで切り返したのである。ちょっと外して受け応えるところはかなりウイットが効いている。このようにうまい受答えのできる人物であれば議会の野次も「華」になるのであろう。ところがなかなかヤジの才能を持った議員さんも最近ではいないようである。また前にも述べたが、ヤジの倫理コードも時代によって変わるのである。その変化するコードに疎いようでは自分の野次で墓穴を掘ることになる。政治手腕にこのヤジる能力というのも含まれているのだろうか? まあしかし今の世の中では、あれはだめこれはだめの規制だらけである。ならば必要悪の「議会の華」も、いっそすべて廃止したらいいのではないかと思うのだが。<o:p></o:p>