というわけで11月13日、急きょ医師会でエボラに関する講演会があった。現地で治療に当たった医師の講演であった。感染力は空気感染ではなく飛沫感染である。なので結核や麻疹などよりも感染力は強くはないのであるが、しかし接触したり体液が付いたりすれば危ないのである。保健所でも防護服の着用方法のデモンストレーションを後日行いますと保健所職員のかたが言っていた。確かに防護服の着方や感染のゾーン認識は重要である。ただ何となく思ったのであるが、毎日防護服を着て我々は診療するわけではない。もし患者と一般開業医が接触する機会があるとすれば、それは通常診療中に「不意」に接触するのである。そして待合室では必ず、他の無防備な患者の横に座っているのである。やはり感染予防は流行地から帰国した人の自覚に委ねるしか方法はないのである。ちなみに21日間発熱しなければ感染していないし、また感染していても発熱がおきていない潜伏期では人に感染しないそうである。熱がなければいいが3週間は特に行動に注意していただきたい。