今回は「心を鬼にして」採血してよかった。でもこのようなことがあると、来院患者さん全員に採血をする必要がある。病気を見逃したら言い訳はつかない。でも全員に採血したら患者さんからの評判は「あそこいくと必ず血とられる。吸血鬼」だといわれるだろう。難病の診断も難しいが、もっと難しいのはどの患者さんに採血をするかという、そのライン設定なのである。大きな病院では来院したら患者さん全員に同じようにルーチンで採血している。患者さんは大学病院であれば「吸血鬼」とは言わないだろう。しかしこれをうちのような、しがない開業医でやるわけにはいかないのである。検査会社からいわせると、うちの採血検体数は周囲の医療機関と比べると結構少ないのだと聞いた。「あ~、そうなんだ」とおもいつつ、もう少しルーチン採血を増やそうかなーと思っている今日この頃である。