ネットで配信された麻酔事故である。これはもう医療機関はアウトである。弁解の余地はないだろう。
硬膜外麻酔での最大の注意事項は硬膜下(くも膜下腔)への薬剤注入である。この合併症は時々ある。あるのでいつもそれに対応できる準備と観察を怠ってはならないのである。
確かに一人でやっているクリニックでは一人何役もこなさなくてはならないし、同時並行で色々な仕事をしなくてはならない。しかし硬膜外麻酔をしたまま目を離したらそれはアウトである。たぶん普段は何も起こらなかったので今回もそのままとしたのであろう。
くも膜下腔への薬剤注入はいわゆる脊髄麻酔になるので、麻酔薬が大量に入れば当然麻酔領域は上まで達して呼吸筋麻痺して呼吸停止する。でもそれが分かっていてバッグマスクでの人工呼吸さえしていたら心停止に至ることはないのである。血圧は低下するであろうがこれは点滴で静脈確保されているので、大量輸液と昇圧剤を何回か使えば切り抜けられる。呼吸停止については、麻酔の効果が切れ自発呼吸が自然に回復するまでの数時間、人工呼吸さえしていれば死に至ることはない。
硬膜外麻酔での最大の注意事項は硬膜下(くも膜下腔)への薬剤注入である。この合併症は時々ある。あるのでいつもそれに対応できる準備と観察を怠ってはならないのである。
確かに一人でやっているクリニックでは一人何役もこなさなくてはならないし、同時並行で色々な仕事をしなくてはならない。しかし硬膜外麻酔をしたまま目を離したらそれはアウトである。たぶん普段は何も起こらなかったので今回もそのままとしたのであろう。
くも膜下腔への薬剤注入はいわゆる脊髄麻酔になるので、麻酔薬が大量に入れば当然麻酔領域は上まで達して呼吸筋麻痺して呼吸停止する。でもそれが分かっていてバッグマスクでの人工呼吸さえしていたら心停止に至ることはないのである。血圧は低下するであろうがこれは点滴で静脈確保されているので、大量輸液と昇圧剤を何回か使えば切り抜けられる。呼吸停止については、麻酔の効果が切れ自発呼吸が自然に回復するまでの数時間、人工呼吸さえしていれば死に至ることはない。