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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

鮮度のいい魚は弾けてしまうということ

2024-04-03 16:20:11 | グルメ
 日曜日午後、釣り師Yさんが敦賀沖の釣行のお帰りにわざわざお立ち寄りいただき、さっきまで泳ぎ回っていた釣果の一部をいただく。鯛、ウマズラハギ、イサキを各一尾。死後硬直でまだそっくり返っている。

 全体の写真を撮るのを忘れた。
 鯛はやはりお造りにした。
 ウマズラハギは大きかったが、娘が在宅していたので、二つに切って煮付けにした。
 鮮度の良い鯛刺しの旨さは言うまでもない。
 それに劣らず、ウマヅラが美味しかった。
 煮付けにしても鮮度によって味が全く違う。
 味はもちろん、口腔内での身の感触そのものが違うのだ。

      

 翌日、鯛のあら煮を造る。鮮度が良いので煮しめず、あっさりと沢煮風に仕上げる。
 そのため、合わせた大根はあらかじめ湯がいてアク取りをしたものを用いる。鯛も大根もあっさりと仕上がって私にしては品のあるあら煮となった。

      

 併せてイサキを塩焼きにする。久々の踊り串、魚の形状を思っての串打ちは楽しい。
 これには自信があった。波に踊る魚体、その表面にV字型に刻まれた飾り包丁。
 しかし、その仕上がりは予想に反した。「V字型にクッキリ入る飾り包丁の跡」が乱れてしまっているのだ。
 
 原因はすぐに思い当たった。焼いたのは頂いた翌日だったが、まだじゅうぶん刺身でもいける鮮度だったため、飾り包丁を入れた箇所で身が弾けるようになってしまったのだ。

 そんなことで見た目は60点ぐらいになってしまったが、その代わり味は120%でこれまでイサキはほとんど焼きにして食べているが、こんなに身がしっかり・しっとりと味わいが深い者は初めてだと思う。

      

 海なし県の岐阜にいながら、こんな鮮度の良い海魚が口にできるなんて、これを「口福」といわずになんといおう。
 Yさん、わざわざお立ち寄りいただいてお届けいただけるそのご厚志、ほんとうにありがとうございます。

魚料理以外の写真は、ほうれん草おひたしと新玉ねぎと焼きベーコンのオリーブオイルとポン酢和え。

 


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