きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

感性

2008-08-10 | 読んだ本
「帰ってからお腹がすいてもいいようにと思ったのだ。」高山なおみ

高山なおみさんの「野菜だより」を買ってから、もう一冊「おかずとご飯の本」を買って、今回図書館で借りたのがこの本である。
「帰ってからお腹がすいてもいいように」とはどんなレシピが詰まっているのだろう、と思ったら、エッセイであった。
 
ずっと読む時間もなくてそのままだったが、今日は時間の許すまま読む。
私は感性がある人が好きだ。
当たり前の風景も日常も、感性があればシーンになる。
退屈しない。
 
高山さんの文章はそう言う表現だと思う。
一つ一つの話に料理が登場して、最後にまとめてそのレシピが公開してある。
今までの料理本のレシピの一つ一つも、この本の情景も、それから写真も、矛盾がないのだ。それは全て高山さんが精一杯好きなものばかりだから。。。


さて、私は今まで43年、何をしてきたのだろう。
他人に興味が無いのは今に始まったことではなくて、20代の頃はコンタクトが入れられないくせにメガネを掛けようとしなかったから、周りがまったく見えないままだった。
それは今のオバカ加減に無関係ではないように思う。

「sakeさんって、何も知らないんだね。」
Iさんに言われたことがあったっけ。
知識って好奇心があるから増えるのだろう。周りに興味が無いって事は、その分頭を使わなくて済んでしまう。

K女史は子供の頃、家でTVを見るのを禁じられていて、友達とTVの話についていけないのが悔しくて、何かをしてたって言ってたけど、それが何だったのかももう忘れてしまった。
私には「自分に関係あるかないか」で物事を線引きするクセがあり、たぶんこれは関係ない方のテリトリーだったのだ。

TVも観ないし、ビデオも借りないし、最近は役者も誰が誰だか分からないくらい、顔がよく似てて、うちのTVは小さいのしかないから、クイズも正解がよく見えない。
そんな事も不便も反省も改善もないまま、日常をスルーしていく。

今日はこうして窓を開けて本を読みながら、きのこの山を食べながら昼寝。
この前kekeの買ってきてくれた奴だ。

冷蔵庫を覗くと、まだもう一箱きのこの山が残ってる。
これは二つとも私の分だったのか。
そんなコトが新しい発見だったりする。


料理をする時にはできれば雑音を入れたくない。
野菜を切る音、お湯をわかす音、全てがもう始まりなのだと。
 
そんな風に思える本である。