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きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

「本当は怖い動物の子育て」/竹内久美子

2013-07-03 | 読んだ本
今日も早すぎるほど早く目覚めてしまい(逆不眠)、竹内久美子氏の「本当は怖い動物の子育て」を読む。

新潮新書と言うさし絵がまったくない普通なら絶対借りないタイプの本だけど、竹内さんの本ならばOKなのである。
他の著作でもくどいほど語られている「『種の保存』ではなく、いかに自分の遺伝子を広く残すか」そのためには常識を覆すような行動を時に生物はとってしまう・・と言う具体例が、パンダから昆虫から魚から例をつらねて、文明が発達していない奥地の先住民の話、そして近年事件につながる子供への虐待にまで言及している。

2匹出産しても、片方しか育てようとしないパンダ。
ボス(♂)の入れ替わりで、前のボスの乳のみ子はみな殺しにされてしまうハーレム家族のサルやライオンなどの一部。
力の弱い自分のキョウダイを食べてしまうマグロやカツオ。
自分の遺伝子を残すために、過酷な争いや、より強い遺伝子をもった子供に託す親の本能があるという、そういう内容である。

最後に中国の秘境で暮らす「モソ人」の話があり、ここでは虐待がない。そもそも「結婚」と言う制度がないのだ。父は母の家に通ってくるだけ。つまり、日本の平安時代の同じだという。子供は母親の実家で祖父母や叔父叔母たちに囲まれて大切に育っていく。生まれてくる子供は100%血筋がつながっている実家にいるので虐待が起こらない。
ちなみに「モソ人」は生涯平均で結婚相手が7~8人変わると言う。(男女共に)

血筋と言えば、私は姪っ子がかわいい。
これは本当に不思議である。

私はもともと動物の赤ちゃんを見ても、人間の赤ちゃんを見ても、周りの女子達ほど「キャァ~カワイイ~」と言うノリじゃなかったので、そういうものに対して結構冷淡な人間であるという自覚があった。

それでもさすがに息子が生まれた時はかわいかった。
毎回母乳の時間が楽しみで、何時間見てても飽きなかった。
家に持ち帰って主に二人きりになってからは、寝てる時だけがかわいかったりもしたけれど、同じ布団で寝ていた。自分の遺伝子を持った子供でなかったら、ここまではできないだろうと自覚した。

だけど、姪っ子ふたりもかわいい。やはり遺伝子がつながっているから本能的にかわいいのだろうか、それとも二人ともいい子だからかわいいのだろうか。血がつながっていない旦那側の甥っ子姪っ子も(もしもいたなら)同じように愛せたのだろうか。これは永遠の謎である。

竹内さんの「種の保存だけでは動きません。自分の遺伝子がつながっているかどうかが大切なのです。」自分の生理的感情を振り返ると、きっとそうだろうなと思う。
しかし、その一方で例え遺伝子がつながっていなくても、愛する人の子供だったら大切にできるものかもしれないなァ、とも考えている。この本曰く、それは愛する人からよりいっそう守られたいためにそういう心情に変わっていくのではないか、とのことだが・・・?

私はそのうち自分の孫(遺伝子の行きつく先)に出会うことがあるのだろうか。
それを心から守りたいと思えるようになるのだろうか。(謎)