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「裸の総理たち32人の正体」/渡部昇一さん著

2019-06-29 | 読んだ本

最近再び気になるのが渡部昇一さんという今は亡きお方。
保守陣営の本や記事を見ると、誰もが口にする尊敬すべきお人のようである。この方が政治だけではなく、人生論や幸福についても本を書かれているのだ。そこで何冊か読んでみようと思う。

もっとも、渡部さんの本は前に読んでいて、去年ブログでも紹介した。
それはこちら。「世界に誇れる日本人」

この日の↑ブログにはあえて書かなかったが、この方は岸信介元総理を「世界の誇れる日本人」として推していて、安倍総理のことも「あの人の孫ならきっと日本を守ってくれるはずだ」と期待してこの本は終えている。

この岸信介元総理だが、この人はなかなか巧妙な人のようである。
保守系の渡部さんがベタ褒めなのはともかく、反対陣営(分かりやすくいうと左翼系?)の孫崎享さんからも褒められていた。
(その本の感想を書いたのはこちら。 孫崎さんはアメリカが嫌いな人のようである。)
岸さんはアメリカに擦り寄りながらも、日本の国益や立ち位置を模索し、最後にアメリカに睨まれて総理の座を降ろされてしまったと書かれているのだ。

その辺りも渡部さんの記述をもう一度確認したいと思って借りてみたが・・・現物が分厚い!!戦後32人の総理大臣の正体が書かれているのだから分厚くはなるだろうが・・・土日で読みきれたものではない。。。

最初の1人2人を読みつつ、「一億総懺悔」という言葉を生んだ東久邇宮元総理に、「反省するのは政治指導者で国民ではない!」と反対して辞めてしまった重光元外務大臣。(重光さんとはマッカーサーからの無理難題から日本を守った気風のいい人)・・そんな所を読みながら、(いやいや、これじゃいつまで経っても知ってる人にたどりつかないぞ)と思い、パラパラ先をめくることにした。

●橋本さんがハニートラップ(中国人ガール)に遭って中国に26億円のODAをむしり取られた話。今の時代だったら、それこそ自民党総懺悔になるのではなかろうか。。。。(こういう下世話な話題に一番先に目が行く私・・)

●竹下さんは2002年の日韓共催サッカーを発案したり、指紋押捺制度を廃止したり、竹下さんの地盤の島根県の土地を買う韓国人が増えたという話もあったりで、竹下首相はコリアン人脈と深い関係があったのではないか?と渡部さんは推測している。

●宮沢喜一さんについてはボロクソである。理由は
1.近隣諸国条項を打ち出した。(日本の歴史教科書は近隣諸国に配慮すること。この逆はナシ)
2.天安門事件で中国が外交で孤立したところに助け舟を出す。(天皇皇后両陛下に訪中を勧める)

●小泉さんの最大の功績は、日米関係が一番いい時代を作ったこと。これによって初めて朝鮮総連に警察の手が入るようになったのだとか。ただし女性天皇どころか女系天皇をまで容認するという皇室典範改正の草案は大問題なのだとのこと。
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こうしてピックアップしてみると、なかなか面白そうな本でしょう。(^_^;)
この本の「まえがき」には、「私が何となく自民党が好きなのは、自民党の人達は普通の日本人で、戦前の日本人と本質的に変わっていないからだったが、最近の自民党の首相や大臣も野党と区別がつかないような人達が現れだした」と書いてある。(鳩山内閣は始まったばかりなのでこの本では何も記述されていない)

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この橋本さんのハニートラップ事件ではないが、野党はもとより自民党の議員でも国益よりも、私欲にかられていわゆる国を売る(?)方向へ行ってしまう人もいるのだろうか。本人にそういうつもりは無くても、だんだんとそう言う方向へ巻き込まれていくこともあるだろう。かく言う自分もその反対バージョンで、だんだんと保守モノの本を読む傾向にただ今あるわけで、やはりそれが正しいか間違っているかは厳密には分からない。

そう言えばあの北朝鮮の拉致被害者、その家族会でも中心的に活動していた方が、近年なぜか逆方向の考えになってしまい、家族会の中でも孤立してしまって(?)、家族会から離れ、今度野党系の真反対の政党から出馬すると読んだが、そういうこともあるのだろうか。(離婚もされていることから、ウソかもしれないがハニートラップ説もある)

安倍さんは本当に日本をこよなく愛する政治家でありますように。。。(-人-;)

ちなみにこの本では第一次安倍内閣は書かれていて、第一次安倍内閣での最大の過ちは米議会で慰安婦問題が引っ張り出され、外務省からは「軽く流せばいい」と言われていた安倍さんが、予想より重厚なアメリカ議会で、建前上「申し訳ないという気持でいっぱいだ」と発言せざるを得なくなってしまったことだと書かれている。ブッシュ大統領が「ほら安倍首相も謝っているでしょ」とそれを後押ししてしまったのだ。


最近こうして少しだけ、歴史や政治の本を読むようになった。
今までは、多くの人が支持するのだから多数決は正しいし、政治家は国の利益だけをストレートに考えているはずだから、必然的に歴史や政治はなるべくして動いているもので、その大きな流れには逆らえないしそれでいいのだと思っていた。

だけどこうして歴史や政治の本を読むにつれ、些細なことで案外コロッと政治は方向が変わってしまうことがあるし、どこの味方だかよく分からない政治家、マスコミも当てにならなければ、誰が正しいのかもよくわからず、いったいこれでこの国は大丈夫なのだろうか・・・

と思っても、どうにもならないんですけどね。。。(-_-;)結局は愚痴かぁ。。。