津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■高山右近・列福

2017-02-07 07:30:50 | 書籍・読書

                                                           長部日出雄著 まだ見ぬ故郷 上下巻 毎日新聞社 帯付き

 昨年の1月末、キリシタン大名・高山右近の列福のニュースが伝えられた。
その列福式が今日行われるらしい。(・・・・・・?)

関係ある市町でいろいろな催しが行われるのだろう。
高山右近については、なんといってもガラシャ夫人のキリスト教入信に係った人物として小説などで取り上げられるが、確かな史料にお目にかかった事がない。
細川忠興とは親しかったようで、慶長19年マニラに追放されるに際して、書状を送っている。永青文庫にその書状が残されている。
そしてこの書状の下書きとされるものが、石川県七尾市の本行寺に寺宝として残されている。「高山右近書状(日本決別の書簡)」
この内容がなんとも悲しく胸に迫る。

                         近日出舟仕候
                         仍此呈一軸致進上候
                         誠誰ニカト存候志耳
                          帰ラシト思ヘハ兼テ
                          梓弓ナキ数ニイル
                          名ヲソ留ル
                         彼ハ向戦場命墜
                         名ヲ天下ニ挙 是ハ
                         南海ニ趣 命懸天名ヲ流 
                         如何六十年之苦
                         忽散申候 此中之御礼ハ
                         中々申上候/\
                         恐惶敬白
                                 南坊
                           九月十日   等伯 花押
                          羽越中様
                           参る人々御中

長部日出雄氏の「まだ見ぬ故郷」は、私の愛読書の一つである。このような機会に改めて精読しようと思っている。

                                                                  

コメント (2)
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