地震の後遺症はまだ続いている。引っ越しの際、段ボール箱をあちこちに入れたのは良いが、どこに何が入っているのか判らない。
押入れの上段から一つ一つ取り出しては確認して、何が入っているのかを記した紙をはるという作業をしている。
そんな中で壊れずに残った茶器数点の中から、袱紗入れが出てきた。
取り出して久しぶりに袱紗捌きをしてみたが、まだ捨てたものではない、パン・・・パンと軽やかな音がした。
肥後古流茶道の袱紗は、紫の袱紗である。千家さんのような華やかさはない。
肥後古流は=利休流というから、利休さんの時代は紫の袱紗であったのかもしれない。
正座が出来なくなって茶会にももう随分出かけたことがないが、春の茶会の様子を見に出かけてみようかと思ったりする。
粗略ならぬ袱紗さばきや梅の主 漱石
漱石先生梅の花の咲く頃、どこかのお茶室に足を運ばれたのだろう。