聖書では人間は、一人一人個性を備えているように創られていることになっています。
みんな、世界で一つのオンリーワンです。
いま、地球上に60億もの人間が生きています。
その各々が皆違います。
クローン人間を別にすれば、一人として他者と同じ人間はいません。実に多様です。
聖書では、天使も沢山造られているのです。
60億よりももっと多いと推察されます。
その天使も、一人一人皆違います。
天使は人間のように、たくさんの個性が記述されてはいませんが、全く同じ存在は一人もいないでしょう。ロボットや機械ではないし、クローン天使なんてのはいないでしょうから。
聖書では、人間は沢山個性的存在が記述されていますね。アダム、イブをはじめ、その子供たち、そしてノア、モーセ、アロン、アブラハム、ヤコブ、イサク、サミュエル、サウル、ダビデ、ソロモン、イザヤ、さらにイエスの弟子たちの、ヨハネ、ペテロ、ピリポ、トマス・・・盛り沢山です。
聖書は、人間に対するメッセージということに、聖書ではなっていますので、人間に関する記述は多いのでしょう。
これに比べると、個々の個性ある天使に関する記述は遙かに少ないです。
名前が記されて行動が記述されている一人は、ミカエルです。この方は、戦いの天使、戦士の御使いだと思われます。
「ユダの手紙」に次のような聖句があります。
「御使いのかしらミカエルは、モーセのからだについて、悪魔と論じ、言い争ったとき、あえて相手をののしり、さばくようなことをせず『主があなたを戒めてくださるように』と言いました」(ユダの手紙、9節)
これからしますと、ミカエルは一定の天使を率いるかしら(天使長)であるとわかります。ヘブライ語に詳しい方から「エル」という接尾語は「長」を意味する、と教えられたことがありあます。春平太は確かめてはおりませんが、まあ、そうでしょう。
それからするとガブリエルというのもまた、天使長となりますね。彼は主のみ言葉を運ぶ役割をしているようです。
この聖句からはまた、天使は軍団のように組織されている存在であるとも推定できます。実際、他の聖句でも、**軍団の天使、といった表現が出てきます。だから、組織の「長」が存在することになるんですね。
上記の聖句にもどりますと、ミカエル天使長にはもうひとつの性格もうかがえます。戦う天使の長であるにもかかわらず、謙虚であるようなのです。「悪魔を自らののしらず、さばかず、『主が戒めてくださるように』と言って」いますからね。
かというと、気の荒いというか、怖いというか、裁いてしまうような気質の天使もいるようです。「第二歴代史」の18章にこんな記述も出てきます。
~~この話の当時、ユダヤ人の国家は北と南に分かれていました(その間に「サマリア」地域がありました)。北の王国はイスラエル国で王様はアハブでして、南の王国はユダ国で王様はヨシャパテといいました。
北のアハブ王は、、南のヨシャパテ王を誘って、ラモテ・ギルアデという街を攻め取ろうとします。ヨシャパテ王はエホバ神の意図を知ろうとします。で、当時の常として、その善し悪しを預言者に預言させようとするんですね。預言者はエホバ神のみむねを感知する存在ですから。
で、アハブ王は、「よろしい、聞いてみましょう」と受けて、預言者を4百人(すごい数ですね)召し集めます。ところがこの預言者たちがいい加減というか、お追従やさんだったようです。王様の意向がわかっているんで、それに沿うようなことを答えるんですね。
「神様はあなたがたを勝たせます」と。
しかし、南のヨシャパテ王は、おかしいと察知するんですね。そこで、「この北の国にはエホバのみこころをそのまま正確に言う預言者はいないのか?」と尋ねます。
そこに登場するのがもう一人の預言者ミカヤです。彼も最初は、呼びに来た使いの者の願いを聞いて、400人の預言者と同じような答えをいいますが、「真実を言え」と言われて、逆の悪い結果を預言します。その内容はこうです~~
~~エホバは言われた「誰か、アハブ王を惑わして、ラモテ・ギルアデで倒れさせる者はいないか」と。するとひとりの霊(天使です)進み出て「この私が彼を惑わします」といった。エホバが「どういう風にやるか」というと、その霊(天使)は答えた。「アハブ王の全ての預言者の口で偽りを言う霊となります」と。するとエホバは「そうしろ」と言われた~~と。
で、アハブ王は、偽りの預言者の言葉に惑わされて、戦に出て行って流れ矢に当たって死んでしまいます。
・・・こういう天使もいるんですね。また、この天使に、「行って、やれ!」と命じたエホバもなにやら怖いですね(これが父なる創造主なんでしょうかね)。
~~とにかく、天使にも色んなキャラクターの存在がいるということですね、聖書では。人間に、純朴な人から複雑な人、善良な人から邪気の多い人、知的な人から情緒的な人と、色んなのがいるように・・・。
(続きます)