中国山西省の山あい、玄中寺に行ってきた。仕事の空いた時間に車で連れて行ってもらったわけである。ここにおいて、5世紀以降に浄土教が確立された。のちに日本に伝わり、浄土宗や浄土真宗などへと姿を変えている。しかし、日本の諸宗ではこの玄中寺をルーツとみなしており、20世紀になって忘れられた寺を再発見したのも日本の僧侶だった。現在でも、交流が断続的になされているようだ。
今回の訪中では、あまり時間がなく、メーター入りでないと面倒臭いので、ペンタックスMXに同時期の標準レンズ、M50mmF1.4をストイックに付けて行った。MXはファインダー倍率が非常に大きく、50mmを付けると両目を開けても、等倍どころかファインダー像のほうが大きい。シャッターは布幕横走りなので気持ちがいいが、甲高い金属音も大きい。
そろそろ暖かくなってきて、暗室でのプリント作業が楽しい。今回は、チェコのメーカー、フォマのRCペーパー「スピードバリアント311」を初めて使ってみた。これは光沢、「312」は半光沢である。印画紙は変にカールしていないので、暗室でのピントあわせが安心で使いやすい。3号のフィルタを使ったせいもあって、黒が良く締まっているという印象がある。ただ、イルフォードやフォルテの同種のものほど融通が効かないように感じた。
玄中寺 1~9 Pentax MX、M50mmF1.4、Tri-X、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ使用