Sightsong

自縄自縛日記

樹木からコースターとカメラのグリップ

2008-05-20 23:28:42 | オーストラリア

パースの書店で、矢も盾もたまらず『A GUIDE TO PLANTS OF INLAND AUSTRALIA』(Philip Moore、New Holland Publishers、2005年)という本を買った。(ところで、出版社の名前は、17世紀にオランダ東インド会社が航海士エイベル・タスマンに南方を調査させ、その後、オーストラリアの西側を「ニュー・ホランド」と呼び始めたことに由来するのだろうか。だとすると凄い名前だ。なお、タスマンの名前はタスマニア島に残っている。)

オーストラリアの専門家に聞くと、ユーカリは、主要なものだけでざっと200種類はあるという。この本にも、Eucalyptusの項に50種くらい掲載されている。またアカシアは90種類くらいも掲載されている。郊外で見る潅木にもユニークなものが多くある。

シドニーのロックス地域で週末に開かれる屋外マーケットでは、自宅用に、バンクシアの実から作られたコースターを手に入れた。これが面白くて、実が輪切りになっており、ずれないように心棒が通っている。そのコースターは6枚ある。実用的かどうかは少し微妙だ。

正確には「Banksia Grandis」を使っているようで、売り場にもその写真が貼ってあった。残念ながらこの本には掲載されていないが、西海岸の他のバンクシアが似ている。

ところで、私は以前から、カメラに、オーストラリアのアカシアから作られたハンドメイドのグリップを付けている。オーストラリア人が、このペンタックスLXというカメラのマニアで、ネット上で売りに出していたものだ。やはりプラスチックと違って、握り心地がとても良い。

正確には「Acacia Cambagei」といい、本書には通称ギッジーというのだと書いてあった。ニューサウスウェールズ州とクインズランド州に分布していて、雨の時期や花が咲く頃には天然ガスのようなひどい臭いがするとある。もちろん、グリップからはそんな臭いはしない。

この作り手は、もう割に合わないので作らないということだった。いま考えれば、機会があるうちにもう1個くらい確保しておくべきだった。