Sightsong

自縄自縛日記

トリオ3+ジェイソン・モラン『Refraction - Breakin' Glass』

2015-01-30 06:33:53 | アヴァンギャルド・ジャズ

トリオ3+ジェイソン・モラン『Refraction - Breakin' Glass』(Intakt、2012年)を聴く。

Trio 3:
Reggie Workman (b)
Oliver Lake (as, ss, voice)
Andrew Cyrille (ds, voice)
+
Jason Moran (p)

「トリオ3」は、オリヴァー・レイク、アンドリュー・シリル、レジー・ワークマンという「レジェンド3人衆」によるスーパー・グループである。しかし、第一作『Live in Willisau』(1992年)が出た当時聴いてピンと来ず、やがて手放してしまった。

オリヴァー・レイクのアルトサックスが好みの音でなかったことが、ひとえにその理由だった。何だか息が「んぐっ」とそのあたりで詰まっているようで、また、サックスのマウスピースのハードラバーに歯がこすれるような嫌な感覚もあった。『ジョーズ』において、ロイ・シャイダーが黒板をひっかいて皆を黙らせる、あの感じ。

そんなわけで、レイクのリーダー作もすべて手元から消えてしまったのだが、気にはなっていたのである。特にトリオ3では、最近、イレーネ・シュヴァイツァー、ジェリ・アレン、ジェイソン・モラン、ヴィジェイ・アイヤーと、新たな生き血をすするようにピアニストをゲストに起用し続けており興味津々。そんなわけで、ジェイソン・モラン参加作を入手した。

もちろん、中庸な音のワークマンも、キレキレに薄く鋭く砥がれた刃物のようなシリルも良い。そして、確かに、変なカオスが内奥で渦巻いているようなレイクの音には、硬質な響きを持つピアニストが向いているのかなととらえた。また、ピアノが刺激剤として機能しているというだけでなく、レイクのサックスも別のイメージを抱きながら聴くと良いものだと感じ始めることができた。自らの内臓に向けてもぐり続けるような音色?何をいまさら。

●参照
ビル・マッケンリー+アンドリュー・シリル@Village Vanguard
US FREE 『Fish Stories』(シリル参加)
アンドリュー・シリル『Duology』
アンドリュー・シリル+グレッグ・オズビー『Low Blue Flame』
アンドリュー・シリル『Special People』
ビリー・バング+サン・ラ『A Tribute to Stuff Smith』(シリル参加)
レジー・ワークマン『Summit Conference』、『Cerebral Caverns』
『苦悩の人々』再演(レイク参加)
ワールド・サキソフォン・カルテット『Yes We Can』(レイク参加)


ほぼ日手帳とカキモリのトモエリバー

2015-01-30 00:06:14 | もろもろ

仕事でも私用でもたくさん書くので、とにかく紙やノートは自分にとって大事である。

手帳は、去年までの2年間、レイメイ藤井のA5サイズのスケジュールノートを使っていた。見開きで左に1週間分の予定を記入でき、右にあれこれ書けるのがよかったのだが、書くスペースが足りず、また普通の紙では万年筆を使うと滲んでしまう欠点があった。

そんなわけで、今年から、同じA5サイズの「ほぼ日手帳カズン」を使っている。予定の記入に加え、毎朝開いて、思いつくことややるべきことをたくさん書き込めるのが良い。そして、万年筆を使ってみて感動した。ペラペラに薄いくせにインクが裏抜けせず、滲みもなく書きやすい。あえて難点を言えば、インクが乾くのに少々時間を要することくらいだ。

この紙は、巴川製紙所の「トモエリバー」。これは素晴らしいと思い調べてみると、蔵前の「カキモリ」でもこの紙を扱っている。さっそく訪ねて、ノートを作っていただいた。ここは面白いお店で、紙だけでなく、表紙、リング、留め具を選ぶことができる。同じ紙を選んだので当然ではあるが、書き心地抜群。他のパターンも試したくなるのが困りものである。

ヘルツのカバーに「ほぼ日手帳カズン」、カキモリのノート

ほぼ日手帳カズン

カキモリのノート

●参照
万年筆のインクを使うローラーボール