ローガン・リチャードソン『Shift』(Blue Note、2013年)を聴く。
Logan Richardson (as)
Pat Metheny (g)
Jason Moran (p, fender rhodes)
Harish Raghavan (b)
Nasheet Waits (ds)
日本先行発売というマーケティングへの力の入れようは、やはりパット・メセニーの参加によるものだろう。ただ、何度聴いても、リチャードソンとの相性がさほど好いとは思えない。それはたぶん、メセニーの太いマーカーでくっきり描くようなギターと、滑らかではっきりしたラインを描くリチャードソンのアルトとが妙に似ていて、相乗効果など生まれていないからである。
リチャードソンのアルトには、時にワビサビ的な抒情性もあるのだから、ギターとアルトが押してばかりではつまらない。『Cerebral Flow』におけるマイク・モレノのほうが良い。
ジェイソン・モランの知的できらびやかなピアノと、ナシート・ウェイツの柔軟な変拍子は見事。
●参照
ローガン・リチャードソン『Cerebral Flow』(2006年)
パット・メセニーとチャーリー・ヘイデンのデュオの映像『Montreal 2005』(2005年)
パット・メセニーの映像『at Marciac Festival』(2003年)
デイヴィッド・サンボーンの映像『Best of NIGHT MUSIC』(1988-90年)(メセニー参加)
映像『Woodstock Jazz Festival '81』(1981年)(メセニー参加)
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』(2014年)(ラガヴァン参加)
カート・ローゼンウィンケル@Village Vanguard(2015年)(ウェイツ参加)
デイヴィッド・マレイ・ビッグ・バンド featuring メイシー・グレイ@ブルーノート東京(2013年)(ウェイツ参加)
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』(2003、13年)(ウェイツ参加)
トニー・マラビー『Paloma Recio』(2008年)(ウェイツ参加)
デイヴィッド・マレイ『Be My Monster Love』、『Rendezvous Suite』(2009、12年)(ウェイツ参加)