J.D.アレン『Graffiti』(Savant、2015年)を聴く。
J.D. Allen (ts)
Gregg August (b)
Rudy Royston (ds)
2008年にシンディ・ブラックマンのグループで吹くアレンを観たとき(>> リンク)、ウェイン・ショーターのようにミステリアスなテナーだと思った。それ以降あまり注目もしていなかったのだが、何しろテナーのサックス・トリオには弱い。しかもドラムスがルディ・ロイストン。久しぶりに手を伸ばしてみた。
あらためて聴いてみると、ショーターの匂いはほとんどない。情や泣きのこぶしを交えず、潔くゴリゴリと吹くテナーである。といって、マイケル・ブレッカーやデイヴ・リーブマンやジョージ・ガゾーンのようにテクだけで突き進む感覚でもない。このハードな感じは、むしろ、チャールズ・ブラッキーンの系譜か。
もっとも、「誰ふう」などと考えなくてもストレートに楽しめる。何しろテナーのサックス・トリオ。
J.D.アレン、メルボルン、2008年 Leica M3、Summicron 50mmF2、TMAX3200、フォマスピードバリアント311、3号フィルタ
●参照
ジェレミー・ペルト『Men of Honor』(2009年)(アレン参加)
メルボルンでシンディ・ブラックマンを聴いた(2008年)