Sightsong

自縄自縛日記

ドン・プーレン『Plays Monk』

2018-04-24 21:51:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

ドン・プーレン『Plays Monk』(Whynot、1984年)を聴く。

Don Pullen (p)

言うまでもなく、ドン・プーレンのソロピアノによるセロニアス・モンク集。意外にも感じるが、プロデュースした悠雅彦さんは、モンクとプーレンとの関係を実証したかったのだという。

プーレンは独自の鍵盤をかき乱すプレイにより、二進も三進もいかない場所に自分を追い込んでゆく。すべてが公然の秘密であり時間の進み方も最初から達観していたようなモンクとは、やはり、根本的に違うタイプのピアニストのように思える。それゆえに面白い。

●ドン・プーレン
サム・リヴァースをしのんで ルーツ『Salute to the Saxophone』、『Portrait』(1992年、1995年)
ドン・プーレンのピアノトリオとシンディ・ブラックマン(1988-92年)
ジョージ・アダムスの甘甘作品(1979-84年、1988年)
ドン・プーレン+ジョセフ・ジャーマン+ドン・モイエ『The Magic Triangle』(1979年)


ジェレミー・ペルト『Noir en Rouge / Live in Paris』

2018-04-24 00:30:11 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジェレミー・ペルト『Noir en Rouge / Live in Paris』(High Note、2017年)を聴く。

Jeremy Pelt (tp)
Victor Gould (p)
Vincente Archer (b)
Jonathan Barber (ds)
Jacquelene Acevedo (perc) 

ジェレミー・ペルトの音はフィジカルにどっしりと安定していて、ダークで色気もあって、とても良い。たいへんな実力者だし傑作を出しているのに、いまひとつ評価が盛り上がらないような気がする。このような「どジャズ」をやることは時流に乗ることではないということなのかな。しかし良いものは良い。

前作と同じメンバーで、「カルテット+パーカッション」というべきか、打楽器ふたりというべきか。ペルトの重い剛球を持ち上げるにはどうやら適したフォーマットのようである。

そして、パリのSunset-Sunsideの洞窟空間における響きが、さらにサウンドを色っぽいものにしている。

●ジェレミー・ペルト
ジェレミー・ペルト『Make Noise!』(2016年)
ジェレミー・ペルト『#Jiveculture』(2015年)
ブラック・アート・ジャズ・コレクティヴ『Presented by the Side Door Jazz Club』(2014年)
ジェレミー・ペルト『Tales, Musings and other Reveries』(2014年)
ジェレミー・ペルト@SMOKE(2014年)
ジャズ・インコーポレイテッド『Live at Smalls』(2010年)
ジェレミー・ペルト『Men of Honor』(2009年)
ルイ・ヘイズ『Dreamin' of Cannonball』(2001年)