ポール・ブレイ『Bremen '66』(Hi Hat、1966年)を聴く。
Paul Bley (p)
Mark Levinson (b)
Barry Altschul (ds)
このときポール・ブレイは30代前半。まだ若いブレイも良いものだ。後年の演奏を比較対象にすると、まだ粗削りで歯を凶暴に剥いているようなところもあるが、その一方で、自分自身の発する音の響きに耽溺していることが伝わってくる。
その場で編み出されたフレーズを完成系に持ち込もうとはせず、そのまま怖れず提示することが、かれのアイデンティティのようにも感じる。それは一音一音の響きについても同じことで、自分が直前に弾いたばかりの音に身をゆだね、愛おしむように同じ音で歌っていたりもする。
どの曲も良いのだが、やはり名曲「Ida Lupino」。バリー・アルトシュルはミスマッチでやかましいな。
●ポール・ブレイ
フランソワ・キャリア+ミシェル・ランベール+ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Travelling Lights』(2004年)
ポール・ブレイ『Solo in Mondsee』(2001年)
ポール・ブレイ『Synth Thesis』(1993年)
ポール・ブレイ『Homage to Carla』(1992年)
ポール・ブレイ『Plays Carla Bley』(1991年)
ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Partners』(1991年)
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』(1990年)
チェット・ベイカー+ポール・ブレイ『Diane』(1985年)
イマジン・ザ・サウンド(1981年)
アネット・ピーコック+ポール・ブレイ『Dual Unity』(1970年)
ポール・ブレイ『Barrage』(1964年)
ポール・ブレイ『Complete Savoy Sessions 1962-63』(1962-63年)