Sightsong

自縄自縛日記

アンソニー・ブラクストンとアンドリュー・シリルのデュオ

2018-08-22 22:01:27 | アヴァンギャルド・ジャズ

『Andrew Cyrille - Anthony Braxton Vol.1』『Anthony Braxton - Andrew Cyrille Vol.2』(Intakt、2002年)を聴く。

Andrew Cyrille (ds)
Anthony Braxton (reeds)

同じ2002年10月26日の録音。

ひたすらふたりのオリジナルを淡々と演奏するのみである。仕掛けとしての盛り上がりは無い。アンソニー・ブラクストンは驚くほど自分のタイム感覚でことを運んでおり、グループの編成がかれに影響することはあるのだろうか、などと思ってしまう。一方のアンドリュー・シリルも、いつものようにキレキレの達人ぶり。

だから何?これでよし。

●アンソニー・ブラクストン
アンソニー・ブラクストン『Ao Vivo Jazz Na Fabrica』(2014年)
アンソニー・ブラクストンとテイラー・ホー・バイナムのデュオの映像『Duo (Amherst) 2010』(2010年)
アンソニー・ブラクストン『Trio (Victoriaville) 2007』、『Quartet (Mestre) 2008』(2007、08年)
ブラクストン、グレイヴス、パーカー『Beyond Quantum』(2008年)
ブラクストン+ブロッツマン+バーグマン『Eight by Three』(1997年)
アンソニー・ブラクストンはピアノを弾いていた(1995年)
映像『Woodstock Jazz Festival '81』(1981年)
ムハール・リチャード・エイブラムス『1-OQA+19』(1977年)
アンソニー・ブラクストン『捧げものとしての4つの作品』(1973年)
デイヴ・ホランド『Conference of the Birds』(1973年)
ギュンター・ハンペルとジーン・リーの共演盤(1968、69、75年)
ジャズ的写真集(2) 中平穂積『JAZZ GIANTS 1961-2002』

●アンドリュー・シリル
ベン・モンダー・トリオ@Cornelia Street Cafe(2017年)
トリオ3@Village Vanguard(2015年)
アンドリュー・シリル『The Declaration of Musical Independence』(2014年)
アンドリュー・シリル+ビル・マッケンリー『Proximity』(2014年)
ビル・マッケンリー+アンドリュー・シリル@Village Vanguard(2014年)
ベン・モンダー『Amorphae』(2010、13年)
トリオ3+ジェイソン・モラン『Refraction - Breakin' Glass』(2012年)
アンドリュー・シリル『Duology』(2011年)
US FREE 『Fish Stories』(2006年)
アンドリュー・シリル+グレッグ・オズビー『Low Blue Flame』(2005年)
バーグマン+ブロッツマン+シリル『Exhilaration』(1996年)
ビリー・バング+サン・ラ『A Tribute to Stuff Smith』(1992年)
1987年のチャールズ・ブラッキーン(1987年)
『Andrew Cyrille Meets Brötzmann in Berlin』(1982年)
アンドリュー・シリル『Special People』(1980年)
アンドリュー・シリル+ミルフォード・グレイヴス『Dialogue of the Drums』(-1974年)
アンドリュー・シリル『What About?』(1969年) 


鈴木ちほ+荻野やすよし(solo solo duo)@高円寺グッドマン

2018-08-22 07:06:49 | アヴァンギャルド・ジャズ

高円寺グッドマンにて、鈴木ちほと荻野やすよしのソロとデュオ。(2018/8/21)

Chiho Suzuki 鈴木ちほ (bandoneon)
Yasuyoshi Ogino 荻野やすよし (g)

鈴木ちほソロ。ディノ・サルーシとエグベルト・ジスモンチの曲、本人のオリジナル曲を演った。ちほさんが「曲」を弾くのは新鮮な気がする。バンドネオンにはさまざまな音の濁りがあって、それが曲の良さと相まって、遠くを視てしまう哀感が濃淡をもって漂い出す。蛇腹を閉じるときの音が大きな息継ぎのようである。最後は愉しくもあった。

荻野やすよしソロ。即興から「Over the Rainbow」、オリジナル曲、タンゴ2曲をはさんでまたオリジナル曲。長い指が自在に動き、音の素晴らしい細さ長さ、柔らかさを味わった。タンゴ曲では、熱気をはらんだ繰り返しの中から、空が開けて情が外に向けて吐き出されるような瞬間があった。

デュオ。ちほさんがバンドネオンを叩き、やがてギターが走りはじめた。バンドネオンは奇妙にくねり、ギターは虹のように音を鮮やかに変えていく。荻野さんがピックを置いて指弾きにしたところで潮目が変わり、ちほさんはまたバンドネオンを叩く。荻野さんは音叉を使ってギターに共鳴を拡げ、ちほさんは折りたたみを音楽にする。ギターの指弾きと、バンドネオンの風。デュオは激しくなってゆき、その中から歌が見え隠れした。

Nikon P7800

●鈴木ちほ
鳥の未来のための螺旋の試み@ひかりのうま(2017年)
毒食@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2017年)
晩夏のマタンゴクインテット@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
北田学+鈴木ちほ@なってるハウス(2017年)
りら@七針(2017年)
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)