図書館を利用する時は開架部分で手ごろな本を探しては借りるばかりなのだが、少し前に読んだ「ああダンプ街道」の続編とも言うべき著作が他の図書館にあるのを知り、予約して借りた。ネットで検索し予約ができ、返却はポストでOK。ずいぶん便利になったものだ。なぜもっと利用しなかったのか、自分に腹が立つ。
本作は、前著からほぼ20年後に上梓された。その間ずっと同じ問題を扱い続けてきたわけではないかもしれないが、著者の取り組みの息の長さに感心する。一方で、20年後の調査でまた一冊の本が書けるということは、問題が程度や内容の変化こそあれ完全に解消したわけではないことを示している。
前著と同じく統計調査とフィールドスタディからなる本作で一番興味深かったのはやはり、ダンプ運転手への聞き取り。「現代版女工哀史」とは言い得て妙、長距離トラックも「格安バス」もタクシーも軽貨物も、何だかドライバー業界って問題だらけな気がするのは気のせいだろうか。もし経営者に「他に何も出来ない者がドライバーになるのだから、何をやっても許される」と言う不心得があるようなら、強制力を伴う法規制があったとしても彼等の待遇は永久に改善されないであろう。
2009年7月30日 通勤電車車中にて読了
本作は、前著からほぼ20年後に上梓された。その間ずっと同じ問題を扱い続けてきたわけではないかもしれないが、著者の取り組みの息の長さに感心する。一方で、20年後の調査でまた一冊の本が書けるということは、問題が程度や内容の変化こそあれ完全に解消したわけではないことを示している。
前著と同じく統計調査とフィールドスタディからなる本作で一番興味深かったのはやはり、ダンプ運転手への聞き取り。「現代版女工哀史」とは言い得て妙、長距離トラックも「格安バス」もタクシーも軽貨物も、何だかドライバー業界って問題だらけな気がするのは気のせいだろうか。もし経営者に「他に何も出来ない者がドライバーになるのだから、何をやっても許される」と言う不心得があるようなら、強制力を伴う法規制があったとしても彼等の待遇は永久に改善されないであろう。
2009年7月30日 通勤電車車中にて読了