災害救援と聞いてまず思い浮かぶのは自衛隊?そしてボランティア?そんなことを思いながら何となく借りた本。奥尻島や神戸の災害はまだ遠い記憶ではないが、その現場に立ち会った著者が訴える「モノだけでなく本当の心のケア」に関する本。
鋭い着眼だと思う。言われてなるほどと思う。関東大震災など過去の災害歴を調べ、そうした混乱状況における人間の混乱ぶりを検証しているのは興味深い。きっと今年の九州水害などでも、規模は小さくとも同様の「救援活動」が行われ、十年一日な「ケア」がされていたのではないかと心配になる。
それでも、心のケアは傍目には成果の程度が見えづらいためか、書きぶりのせいか、著者の態度は彼が批判する役人や学者と五十歩百歩な「傍観者」であるように自分には映る。それはきっと、せっかくの立派な主張が具体的にどういう行動に移されたかが記されていないからではないか。
問題点を論理的に指摘することは間違っていない。ただそれが具体的に奏功するためには、さらなる行為が必要なのではないか。検証も主張もしない人間が批評するのは間違ってるかもしれないけど。
2009年7月28日 自宅にて読了
鋭い着眼だと思う。言われてなるほどと思う。関東大震災など過去の災害歴を調べ、そうした混乱状況における人間の混乱ぶりを検証しているのは興味深い。きっと今年の九州水害などでも、規模は小さくとも同様の「救援活動」が行われ、十年一日な「ケア」がされていたのではないかと心配になる。
それでも、心のケアは傍目には成果の程度が見えづらいためか、書きぶりのせいか、著者の態度は彼が批判する役人や学者と五十歩百歩な「傍観者」であるように自分には映る。それはきっと、せっかくの立派な主張が具体的にどういう行動に移されたかが記されていないからではないか。
問題点を論理的に指摘することは間違っていない。ただそれが具体的に奏功するためには、さらなる行為が必要なのではないか。検証も主張もしない人間が批評するのは間違ってるかもしれないけど。
2009年7月28日 自宅にて読了