日々のつれづれ(5代目)

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【映画】モリのいる場所

2018-06-15 06:45:14 | 本・映画・展覧会
 行きつけの映画館だけだろうか、そこそこ話題になってる映画のはずなのに上映回数が少なく(1日1回?)、平日には行けない。サラリーマンは見ないだろうと判断されたのか。幸いY159記念列車が午後早くに終着したので、夕方の上映時間に間に合った。

 モリとは画家・熊谷守一(故人)のこと。晩年ほぼ30年、さして広くない庭で草木生物を終日観察し、夜にアトリエで絵を描いた人だと言う。まさに浮世離れ。彼を演じるのは山崎努、秀子夫人役は樹木希林。ベテラン同士のとぼけた風味の演技がユーモラスかつシリアス。

 世俗を絶つに近い守一の姿は、だが世間を拒絶しているわけではない。そして世間へのアンチテーゼとして描かれているわけでもない。自分のペースを崩さず淡々と、だが一心に30年もの日々を送ってきた画家と、それを支える周囲の人々の姿を描いた監督は何を訴えたい?観る人によっては退屈な映画だと思う。

 2018年5月26日 川崎・チネチッタにて
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