日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】筒井康隆著 「旅のラゴス」(新潮文庫)

2017-06-23 06:40:26 | 本・映画・展覧会
 機内誌で「おすすめの旅の本」だったかで紹介されており、へぇ筒井氏の著書がと思い借りてみた。エッセイかと思ったらそこは筒井氏、記述はリアルなのだけどやはりSFなのだった。氏の作品を読むなんてひょっとして30数年ぶりではないだろうか。

 場面は章毎に切り替わるが、1人の男が架空の世界を、何かを求めて旅して行く物語。旅行記と言うにはちょっと残酷な奴隷の身になったりするが。なるほど、これも一つの旅の物語には違いない。自分であればリアルでない所詮ファンタジーと切り捨ててしまったかもしれない。推薦者に感謝である。

 ここ数年、あちこちを旅して以前よりも強く「もうこの地を訪れることなどないかもしれない」と思うようになった。年齢のせいでしょうナ。そんな自分の心に響いた主人公の科白。「旅をすることによって人生というもうひとつの旅がはっきりと見えはじめ、そこより立ち去る時期が自覚できるようになったのであろうか。」

 2017年6月9日 通勤電車にて読了
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2017年6月11日 【旅行】北陸のジョイフルトレインで酒肴ざんまい(3)

2017-06-22 06:38:45 | 旅行・ハイク&ウォーク
 朝風呂&朝食を終え比較的のんびりチェックアウト。「はくたか558号」に一駅だけ乗って新高岡へ。昨年の開業時には素通りしてしまいましたが、見事な田舎駅です。以前からあった在来線との交点に駅を造った例は幾つもありますが、在来線側が無人駅ってすごい。高岡から回送でやって来ると思った本日のメインディッシュ・「ベル・モンターニュ・エ・メール(通称べるもんた)1号」は城端方から来て乗客を載せ発車、ちょっと出発の風情に欠けました。高岡では到着した城端線ホームより、旧北陸本線のあいの風とやま鉄道を乗り越える形で氷見線ホームへ移動。全員着席と言う条件付で入れ替え中の列車への乗車が認可されたのだそうです。

 「べるもんた」はダークグリーンに金ラインの装いですが1両運転です。定員39名、運転区間が短いためか普通列車で安いため指定券確保は大変。乗って驚いたのは車両端部に冷蔵ケースがあってそこに箱入りながら寿司ネタが置かれ、職人さんが乗車していたこと。ここで安い「ほろ酔いセット」を頼んだことを後悔しました。とは言え握りが始まったのは高岡駅を発車してからで、氷見までは50分程度しかありません。和服のアテンダントが配って回っていましたが、ちょっと時間に余裕がなくお酒をお代わりできませんでした。収益への貢献も考え、新高岡→城端→氷見といったUターン形式での運転か、他線区での運転をして乗車時間をあと30分程度は延ばして欲しく思いました。前日の天気とはうって変わった快晴で、氷見線のウリである富山湾越しの立山連峰はくっきり見え、過去数回乗った中でも一番の眺めでした。ボランティアガイドのおばあちゃんが乗ってたけどひどかったので省略します。

 氷見駅に着くとすぐ、道の駅を兼ねた「ひみ番屋街」までのバス(市内ループ)が出ます。「べるもんた」乗客はこれの1日乗車券が無料!ありがたく乗車し、番屋街で「ひみうどん」を。平らで細く、ちょっと稲庭うどんを連想しました。番屋街から何時の間にか運行されるようになっていた「ぶりカニバス」で新湊きっときと市場へ。市場内の魚屋で干物を買い焼いて貰い、ご飯と味噌汁をつけて昼食です。別の店で地酒ワンカップを購入しました。ちょっと長いインターバルののち再び「ぶりカニバス」で新湊大橋を渡って富山駅へ、「かがやき510号」で一気に帰京しました。

 北陸新幹線開業が契機なのでしょうが現地のパンフレットや交通機関の運行が飛躍的に改善され、今回旅したエリアはずっと魅力的に映るようになりました。
(おわり)
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2017年6月10日 【旅行】北陸のジョイフルトレインで酒肴ざんまい(2)

2017-06-21 06:38:02 | 旅行・ハイク&ウォーク
(つづき)
 和倉温泉で少しの待ち時間のあと「花嫁のれん4号」で金沢へ。全線電化区間を走るキハ40系改造列車です(写真)。いずれ他の線区での運行も考えての気動車改造なのでしょうか。内装には金箔貼りあり、組木細工あり、焼物陳列ありと2両ながら見どころはたくさん。そうなるとゴゴゴと言うディーゼルの走行音は少々耳障りです。非電化区間に入線し「本領発揮」する日に期待しましょう。

 この時間は食事ではなく日本酒+肴のセットが提供されるので、これも事前に手配して堪能。これまで乗れなかったのは食事が出る時間帯の列車を狙っていたからで、今回は旅程を組み換え指定券購入にチャレンジしたのが奏功しましたが、やはり質・量とも物足りなく感じました。とは言え「車内調理」ではない昼の弁当で何が楽しいと言われるのも事実。それはさておき、意外と速く走るため結構揺れ、少々食べ辛かったです。

 金沢の宿は高い!12平米のホテルで1万円超えとか、調子に乗ってるとそのうち反動が来ますよと言いたいです。夜は居酒屋でまたもや地酒+海の幸と思っていましたが「金沢カレー」を食べたくなり、食べに出たのが19時半で2軒が閉店、3軒目でようやく「能登豚のメンチカツカレー」にありつきました。メンチはサックリホクホクで素晴らしい仕上がり、辛さは控え目でコクのある濃い色のカレーを堪能し、昨晩から動き回った1日を締めくくりました。
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2017年6月10日 【旅行】北陸のジョイフルトレインで酒肴ざんまい(1)

2017-06-20 06:38:36 | 旅行・ハイク&ウォーク
 人気列車ゆえ過去に敗退すること数度、今回も試しに券売機を操作してみたところ、意外にも指定席が取れてしまい慌ててそれ以外の手配を行い、北陸ゆきを決めました。

 金曜日の晩、東京(鍛冶橋)から七尾行き夜行バスに乗車。最近増えている、1台に3列席と4列席が混在するタイプ。選択が可能なら迷わず3列席をチョイスする昨今です。座席夜行だけでもキツいのに4列車なんて無理…土曜日の朝、和倉温泉駅で下車。途中のコンビニで朝食を摂りつつ2kmほど歩いて温泉街をひと回りしたのち「総湯」で朝風呂&朝寝。これで午前はおわり。当日は「よさこい祭り」の日でしたが天気が崩れ始めました。

 バスで和倉温泉駅に戻り「のと里山海山3号」に乗車。車内で提供される寿司御膳も事前に手配しておき、地酒を飲りながら舌鼓を打ちます。のと中島駅では保存されているオユ10(郵便車)を開錠し車内見学させて貰えます。短時間ながら懐かしい車両に再会できました(写真)。穴水では直ぐには折り返さずホームに留置された廃車両を見学したり、駅周辺をぶらついてみると蛸島方面への線路敷はもう草に埋もれてしまっていました。普通列車で和倉温泉へ。この乗車券もセットでついてました。
(つづく)


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【本】伊豫谷登士翁・吉原直樹・齋藤純一著 「コミュニティを再考する」(平凡社新書)

2017-06-16 20:20:50 | 本・映画・展覧会
 コミュニティって言うと最初に連想するのは地域。そして職域。あとは趣味やボランティアなど共通項を持った人々の集まり、連携だろうか。その定義からし直さなければならない本書は実に面倒くさい本だった。学者先生がたが理屈をこねくり回している「ろくろ本」と斬り捨ててしまおうかな?

 学者先生がたも己の知識を披露する(「xxの言うところの…」と言う表現が結構多くてイラッとさせられる)ために本書をまとめたわけではあるまい。東日本大震災以降「崩壊した」あるいは「実はそもそもなかったことが露見した」(←この表現は厳しいが鋭い指摘ではないか)コミュニティに代わる、新たなコミュニティを模索しているのだが明確な結論は出ているように読み取れない。そんなものは(未だ)存在しないのかもしれない。

 そもそもコミュニティって何なのさ?と言う基礎的な疑問に立ち返り、その上でコミュニティって人々の生活に、あるいは人生において必要なものなの?と考えるきっかけにはなるがたぶん学者先生方にも判らないのだ。コミュニティって漠然とした意識の共有だけでは不十分で、明確な定義づけや誓約書的な共同体への覚悟の意思表示が必要なものなのだろうか?少なくとも自分はこれまで考えたことなかったし、今後も改めて考えたり自覚しようとは思わないのだけれど。

 2017年6月7日 通勤電車にて読了
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【本】楡 周平著 「『いいね!』が社会を破壊する」(新潮新書)

2017-06-16 06:20:17 | 本・映画・展覧会
 タイトルからしてtwitterとかfacebookあたりで安直にイイネ!つけるだけの考えなしな風潮を批判…と思ったら良い意味で全然違った。

 ここで言う「いいね!」はサイバーコミュニティに限らず、現代社会における覇者=寡占企業を指し、その拡大に伴う従来の社会システムの崩壊を憂いている。例えばアマゾンや楽天の発展に伴い既存のリアル店舗が衰退する。そしてそうした「電脳ショッピング」リテラシーを持たない「弱者」が取り残される。もしくは、そうした結果ある日オセロのひっくり返しのように通販大手が(例えば)値上げしても、もう消費者が選ぶほかの店舗は存在しない…また、ショッピングを通じて得た膨大な消費者の行動性向がビッグデータとして蓄積され「活用」される。ちなみに本書は例のヤマト運輸値上げ問題が起こった最近に書かれた本ではなく、数年前に上梓されている。

 正直、「それのどこが悪いの?」と思わないこともない。生鮮食料とは違う本やモノはどこで買っても一緒なら、輸送費込みでも安いネットショップで買うだろう。重いもの持ち歩かずに済むし。知り合いに「地域商店を護るため本はアマゾンで買わず地元書店で買う!」と宣言している人がいるが、マジョリティではないだろう。リsクを訴えられてもそれが自らに差し迫っていなければ、例え個人情報が濫用されると聞かされても危機感は薄い。一方で、「オセロ」をやられるんじゃないかと言う危機感はいつも感じている。

 もっともらしく纏めるのは難しい。せめて言える事は、何か起こったときにもうろたえず対処できるよう、良くものを見ましょうってことくらいだろうか。

 2017年5月15日 通勤電車にて読了
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2017年6月7日 【仕事】たまには場所を変えて…シウマイミーティング

2017-06-15 06:28:55 | 仕事
 これまで何度か、横浜みなとみらいのホテルでやっていた会社の連中との部屋飲み会、今日は東京は竹芝で。珍しく2万円を切るレートで予約できたからなのですが、それにしても2万円近くとは高く感じてしまうなぁ。海側にアップグレードやらフルーツやら新聞やらと、それなりの特典を頂いているので贅沢は言えないのですが。

 これから2020年に向けてホテルの料金は上がる一方でしょうから、こういう遊びもやりづらくなるかと思うと残念です。もうちょっと稼ぎが良ければねぇ。
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2017年6月6日 【仕事】三者面談、みたいな~?

2017-06-14 06:25:33 | 仕事
 現在ワタクシは出向中の身であります。その差出元の上長と、受入先の(元)上長と、三人で懇親会。これって絶対にウラがあるよね?

 最近どうですか元気ですかと訊かれれば元気です大して頑張ってはいませんけど(爆)と答えるしかない。流石に今のところに居たいですかそれとも元の職場に戻りたいですかとストレートには訊かれなかったが、きっと会話の端々でそういう要望を押し測っているんだろうな。エラいヒトは大変だぁ。

 今さら戻らなくても構わないのだが、転籍するとガクンと給料が下がることが判っているので微妙…

今日のお店:せせらぎを聴きながら 品川駅前店
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2017年6月3~5日 【旅行】返還20周年記念的香港旅遊

2017-06-13 06:15:41 | 旅行・ハイク&ウォーク
 1997年6月1日、香港は英国から中国に返還された。ただし50年間は現行体制を維持するという但し書きつきで。その瞬間を体感すべく、その日は香港にいた。大雨だった。午前0時を回ると「国境」を越えて人民解放軍が香港に入ってきた。雨で部屋に籠っていたので、記念の花火は音を聞き光はテレビで見、そして中国兵士の行軍もテレビで見たのだった。

 返還20周年を迎えた週末を香港で過ごすことにした。昨年10月にキャセイ航空のジャンボジェット退役フライトツアーで来て以来となる。羽田からJL29便(JA702J:777-200)で向かう。香港まで4時間21分、6月からスタートした機内食九州シリーズ、大分名物「鶏天」旨かった。

 現地は雨こそ降っていないものの雲がどよーんと垂れ込め、名所であるビクトリアピークも山頂駅が雲にかかるかどうかくらい。これだと行っても夜景はボヤけちゃうんだよなぁ…と言うことで断念。街中あちこちに返還20周年記念ロゴはあるが、人々の雰囲気にそんな様子は感じられなかった。ホテルの部屋が2段階アップグレードされ、窓からビクトリアハーバーを眺められたのは贅沢だった。あとはいつも通り飲茶屋に行って街を歩いてフェリーやトラムに乗って…。

 帰りはJL26便(JA701J:777-200)で3時間36分。来年は「香港トレイル」8セクション制覇でも目指して通おうかな?訪問回数は20回を超えたが、何度でも行きたくなる街なのだった。

 Intercontinental Hong kong 泊
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【本】小林ゆき著 出たとこ勝負のバイク日本一周(実践編)(エイ文庫)

2017-06-12 20:58:26 | 本・映画・展覧会
 バイクにまつわる本を何冊か読んできたが、エッセイであったり小説であったりでツーリングそのものを記した本はなかった。そういう点で本書を読んだ事は目新しかった。

 内容は予想に違わず日本一周ツーリングの時の嬉しいこと、悲しいこと、腹立つことが綴られており、自分では体験し得ないようなことばかりなのだが不思議と目新しくは感じなかった。本書が書かれたのがたぶん90年代ヘタすりゃ80年代(だって著者の乗ってるバイクがカワサキCS250なんだもの)だが、きっと当時も今もツーリング途中で起こる事はあまり変わらないだろう。唐突に旅が始まった印象を受ける本作はずいぶん不親切だと思ったが、実は別に「準備編」が著されていたのだった。後追いで読まないとね。

 それにしても「こんなライダーがよくもまぁ」と思う。小柄な女性で体力がないことを非難するつもりは毛頭ない。バイク便のアルバイトをやっていたという割には何度も転倒するしメカに疎いと言うかメンテはロクにしない。旅自体は出たとこ勝負で構わないと思うが、準備期間はあったはずなのに前夜遅くまでバイクの整備や準備してるってどうなのよ。「こんな私でも日本一周できちゃいました~」なのか。時代を考えれば、もう少し心構えと準備をして旅に出るべきだったと思うのだが。

 そんなヒトでも今はモーターサイクルジャーナリストとして活躍しちゃっているのだ。インストラクターもやっちゃってるのだ。人は成長するってことです。

 2017年5月21日 通勤電車にて読了
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