原題:『Pacific Rim: Uprising』
監督:スティーヴン・S・デナイト
脚本:エミリー・カーマイケル/スティーヴン・S・デナイト/T・S・ノーリン/キラ・スナイダー
撮影:ダン・ミンデル
出演:ジョン・ボイエガ/スコット・イーストウッド/ジン・ティエン/ケイリー・スピーニー/菊地凛子
2018年/アメリカ
SF映画の「類似化」について
今回の主人公はスタッカー・ペントコストの息子で黒人のジェイクと少女のアマーラ・ナマーニで、これは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(J・J・エイブラムス監督 2015年)頃から始まった少女がヒロインとして活躍する傾向を踏襲したもので、ジェイクに至っては『フォースの覚醒』に登場するフィンも演じているジョン・ボイエガで、差別化を図るにはストーリーが弱いような気がする。
それにしても後半になって舞台が日本になったあたりからどうも日本人としてはその描写にも違和感を抱かざるを得ない。もちろん舞台設定は西暦2035年だからその頃には東京にもあれほど多くの高層ビルが立ち並んでいる可能性はなくはないだろうが、例えば、「目玉電気」という広告看板が存在するとは思えないし、「くすり」とだけ記された看板は何のために立てられているのかさっぱり分からない。だからといってギャグでもなさそうなので意図が分からない。
おそらく中国資本で製作されているためだと思うが、それならば中国を舞台にすればいいし、あるいは『ジオストーム』(ディーン・デヴリン監督 2017年)のように優秀な日本のエキスパートを参加させればいいのである。