青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

コスパで選んでる?

2013年01月14日 05時43分00秒 | 京浜急行

(上大岡から2,780円@みさきまぐろきっぷ)

連休の中日、相変わらず家にいると子供が「どっか連れてけ~!」と言うので、「京急・みさきまぐろきっぷ」を利用してみる事にする。このキップ、往復乗車券+バス代+メシ代+観光施設の利用がセットになっており、かねてから「コストパフォーマンスが半端ない」とのウワサを聞いていたんでねえ。関東の大手私鉄のフリーパスってーと小田急の「箱根フリーパス」「江ノ島・鎌倉フリーパス」なんかが有名ですが、この「まぐろきっぷ」はフリーパス界ではネームバリューはないけど隠れた逸品であるらしい。つーか、家族サービスに関しては結構ネタ切れなんだが我ながら毎週毎週よく色々探して来るなあと思う(笑)。ここいらへんをヨメにぜひ評価してもらいたいのだがいかがなものかw

  

と言う訳で今日は車ではなく電車の旅。上大岡の駅で「まぐろきっぷ」を2枚購入し、乗り込むのは快特三崎口行き。せっかく乗るなら2100系が入るA快特にこだわりたいのはヲタ的な考え方でしょうか(笑)。横須賀中央を過ぎてガラガラになった車内、久里浜を過ぎて車窓に海を見ながら三崎口へ。この2100系は関東唯一の転クロ(方向転換出来るクロスシート)車で、北欧製のシートの上には中吊りの週刊大衆が京急っぽいカオス感を生みだしているようなw

  

上大岡から約45分で終点・三崎口駅到着。三浦海岸と三崎口の間は未だ単線になってますんで、基本的には列車が入線すると反対側のホームから品川方面行きが発車すると言うダイヤ。都営線直通のSH快特青砥行き1000系との並びを一枚。ホントは三崎口からもっと先(油壺方面)に延伸する予定であったのですが、自然保護だなんだといろいろモメているうちに建設許可は最近失効してしまった。そんな訳で終着駅らしくない車止めの先には、R134をアンダーパスする「初声(はっせ)隧道」と僅かながらの未成部分が残されていますです。


駅隣の駐車場から乗って来たA快特の折り返しを。三崎口の駅の手前にあるこの陸橋は仲田陸橋と言いまして、京急線では一番高い橋です。そして京急ではかな~りメジャーな撮影地、周囲が開けてるし単線部分の片持ちポールって条件が整っててなるほど撮りやすいです。周囲には桜の木が植わってますんで、花の時期は桜を絡めて…って感じですか。

 

三崎口駅からは京急バスに乗り換えて油壺マリンパークへ。連休中って事で道が混んでましたが、ここで「まぐろきっぷ」の「観光施設の利用」権利を行使致します(笑)。油壺のマリンパークって知ってはいたけど来るのは初めてだなあ。80年代はテレビでCMとかもやってましたね。確かテレ朝系のニュースの中で青木湖(長野県)の京急ホテルブルーレイクと一緒に毎週のように流れていたのを覚えている。冬になるとマリンパークのCMはサンアルピナスキー場のCMに差し替わってましたけどね。「入場料1700円」と書かれているのを見て、だいぶ元取ったなと心の中でソロバンをはじいたのは言うまでもないw

 

中の施設は正直新しい…って訳ではなくCMやってた頃の80年代の雰囲気そのままな感じ。ただ、アタクシ水族館って場所はそんなに嫌いじゃありません。子供の頃図鑑の中でも「魚貝の図鑑」は愛読書でしたしね(笑)。子供も動物園よりは圧倒的に水族館派なので、プールをぐるぐる回るアザラシに大はしゃぎ。ここいらへんの趣味はホント遺伝の強さを感じますw

   

屋内水槽もまあそれなりの展示物があり、ドーム型のパノラマ水槽でアジとかブリ相手に流し撮りの練習をしてみたり。
「アジ流し」とか「ブリ流し」なんて聞いた事ねえぞw
この手の水槽を見ながら逐一「美味いか」「美味そうか」「美味くなさそうか」と言うコメントに終始するのはどうなのよとのクレームを頂きましたが気にしない。左から二番目のクエだって見た目はめっちゃ怖いけど、博多の方とか紀州の方に行けばクエ鍋なんてフグ以上の高級鍋でめっちゃ美味いらしいんだぜ!。そう言う意味では「オサカナさんは大好きです。そして食べるのも大好きですギョギョッ!」とか公言して憚らないさかなクンさんは素晴らしいと思います(笑)。あ、ちなみに最近のマイブームはカワハギですね。カワハギの煮付けってめっちゃ美味くないですか?

  

そんな事ばっか話してたら腹が減ったw
一通り見て回ったんで、ちょっと遅いですがメシにしましょうメシに。
マリンパークのお隣にある「京急ホテル観潮荘」で、まぐろきっぷの「食事券」を行使致しますw
食事処のレストラン「潮彩」からは、小網代湾の入り江が眺められていい雰囲気。三浦半島も荒崎から南側は隆起海岸が作り出すリアス式の入り江が続いてて風光明美な感じです。風光明美な複雑な海岸線があるって事は地殻変動が激しいって事の裏返しでもありまして、三浦半島自体が多くの断層を持つ複雑な地層帯にて常に断層地震の危険性が指摘されているところではあるのですがね。


ともかく腹が減ったよマグロだマグロ。
観潮荘の「まぐろきっぷスペシャルランチ」はヅケが乗ったマグロ丼に、ちょっと固めの衣を付けたマグロの唐揚げ、小鉢に味噌汁。アタクシそんなにマグロって積極的に食う方じゃないんですけど、ヅケにしてちょっと締まったマグロの身はしっとりと美味しく、そして唐揚げは鶏よりはるかに柔らかく旨味があり、浦和競馬で毎回食ってたマグロカツは何だったんだと思わざるを得ない(笑)。比べんなって話もありますがw
男にはちょっとメシの盛りが上品な感じもしましたが、美味しゅうございました。

 

メシを食って、ホテルの休憩所でゴロゴロしてたらあっという間に太陽は三崎に傾き…
さて、帰りのバスに乗って戻るとしましょうか。
ちなみに連休の渋滞に思いっ切り巻き込まれて、普通は20分くらいのところを1時間くらいかかってしまったのは閉口したw

 

すっかり日の落ちた夕暮れ、三崎口発泉岳寺行きA快特は再び2100系。そして車内には「Powered by SIEMENS」の文字が。「ドレミファインバータ」としてこの車両を有名にしたドイツ・シーメンス社製のVVVFも、海外製品らしい保守のメンドくささににて日本製(東洋電機製造)に順次入れ替えられておりますが、この2141Fは未更新車みたいですね。個人的にはドレミファの励磁音に続くクゥ~ンと言うノッチが進断してギアの回転数が下がって行く時の音が好きです(笑)。この2100系、吊革が少なく転クロの2ドアである事も含め「座れば天国立ってりゃ地獄」みたいな感じもありラッシュ時にはすこぶる評判の悪いクルマではありますが、その「2ドアでツライチ」な端正なサイドビューを含めやっぱり京急のスター選手だと思うのですよ。この別格感は阪急6300系に近いかもしれませんね。
乗客も少ない車内に響き渡るドレミファ音を聞きながら、三崎口を後に。


さて、この「みさきまぐろきっぷ」のコスパに関する今回の決算は…
1.京急線 上大岡~三崎口往復 820円(410×2)
2.京急バス 三崎口駅~油壺往復 520円(260×2)
3.京急油壺マリンパーク入場料 1,700円
4.京急ホテル「観潮荘」食事代 1,500円
合計 4,540円-2,780円=1,760円のお得(原価比率61.23%)

バスで三浦三崎の方に行けばもっと原価率は下がったものと思われるが、時間的にはこんなもんか。
う~ん、全てグループ会社だけに出来るウワサ通りのコスパだと思ったのですがいかに?
マグロの赤と赤い電車のレッドコラボレーション「みさきまぐろきっぷ」。
朝起きて、天気はいいがヒマな一日、三浦半島へのワンデイ・ショートトリップにいかがでしょう!?
コメント
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