青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

翼を休める時近し

2014年08月19日 21時48分31秒 | JR

(最後の夏を行く@スノーラビット681系)

激動の2014夏休み。月曜と火曜はこれは完全に家族サービスって事で越後湯沢の方の温泉に行って来たのだが、合間合間にはテツを挟むのはこれはもうお約束通り。あまり時間は取れなかったんだけども、来年3月の北陸新幹線金沢開業と同時に静かに消える特急「はくたか」を撮って来ました。北陸方面から東京への最速アクセスルートを担い、金沢~越後湯沢間の約260kmを2時間40分で結ぶ超高速特急として君臨して来た「はくたか」ですが、20年弱と言う浅い歴史のせいなのか、新幹線アクセス特急と言う極めてビジネスユースな役割のせいなのか、「はくたか廃止なんだってよ」と言われてもお鉄の反応はイマイチ薄いような。撮影したのは681系でも北越急行持ちである「スノーラビット」編成、ワインレッドのラインが特徴です。なんか構えてたら一眼のAFが暴走したんでとっさにスマホで撮ったんだけど、スマホでここまで撮れれば文句ないんじゃないの?w


北陸新幹線の金沢開業と言うのは周辺の在来線の三セク化と相俟って北陸地域の現状を一変させるドラスティックな出来事であることに疑いの余地はありませんが、この「はくたか」が走る北越急行線内は在来線最速の時速160kmで走行可能な超ハイスペック路線。そのスペックもさることながら、国鉄時代に「北越北線」として着工されてからと言うものその開通までは30年を要した難産の末の路線。中でも複雑な褶曲地形と軟弱地盤、強烈な地山の押し出しに一つのトンネルを掘るのに(鍋立山トンネル)19年の歳月を要した「日本の鉄道土木技術の執念の結晶」みたいな路線だけに、「はくたか」なき後の凋落が大いに懸念されるところではあります。「はくたか」の乗客から徴収する運賃が収入の9割ってんだから、その影響は計り知れないですよね。


さっきはスマホになっちゃったけど、返しのスノラビさんはニーニッパでガッツリと。撮影したのは上越線の大沢駅ですが、さすがにこの区間では最高速度85km/hと大人しめの走り。それでもシューン!シューン!と言うパンタグラフの摺り板が架線をこする音と車体の風切り音の迫力は十分。無人駅の狭いホームで家族総出で声援を送ると、通過の際には「ぴーぽーぴぽーん♪ぴーぽーぴぽーん♪」と言うミュージックホーンの大サービス!ってか681系ってミュージックホーンあるのね…不勉強ながら今まで知りませんでしたわw


JR西日本色の編成を直線カブリツキで。西日本の編成は「ホワイトウイング」と言う愛称がついているそうですが、ちなみにアタクシ以前から681系って非貫通側の表情が洋式便座に見えて仕方がないのですよ(笑)。特に大多数を占めるJR西日本の編成はその陶器っぽいホワイトなカラーリングといい、オデコの白灯から温水がピューッと出て来そうでねえ。川重とか近車で作ったのの中に、こっそりTOTOで作った編成が混じってたり…しませんねw

特急「はくたか」については何回か利用したことがありますが、被写体としてピックアップしてみたのは今回が初めて。
今回は上越線内での撮影でしたが、やっぱりほくほく線内での高速走行も写真に収めてみたいところですねえ。
ちなみに、越後湯沢でのはくたかと上越新幹線の乗り換えは、一本遅らせて駅の立ち食いそばでマイタケ天ぷらそばを食べるのが恒例w
駅そばにしちゃまともなそばだし、天ぷらもサクサクで意外と美味いのですが、はくたかがなくなったら立ちそば屋も寂れちゃうだろうねえ。
コメント
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