(副本線進入@野上駅)
秩父鉄道の写真に戻ります。昨年春のPASMO導入に伴い無人化された野上駅の副本線に進入して来た鉱石返空。デキ301の牽引。寄居から始まって、波久礼・樋口・野上・長瀞・上長瀞・親鼻とこの辺りはどの駅にも副本線があって、貨物列車同士の交換や旅客列車からの退避が頻繁に行われています。現状では石灰石の運搬とその貨車の回送が7往復/日くらいのレベルで運行されている秩鉄ですけども、昭和50~60年代のピーク時には年間700万トンレベルで石灰石やセメントと付随する工業材料を輸送していた訳で、その頃はそれこそ夜中の2時くらいまで貨物列車が運行されていたらしい。セメント産業華やかなりし頃のお話。
冬枯れの秩父の山並みと、北関東の乾いた青空をバックに。いつもピカピカに磨かれた秩父鉄道の機関車は美しい。この光景がいつまでも続く未来を願うばかりなのですが、昭和56年に製造されたデキ507を最後に新造のない秩父のカマ。メンテナンスをしていれば比較的長寿命なのが機関車とは言え、先細り行くセメントの需要、そして老朽化する設備や車両。流石に新造するほどの設備投資はしないと考えた時に、じゃあ代替車両をどうするのかとなると、他の会社に機関車が余っている訳でもなく・・・同グループの三岐もそうなんですけど、現実を見ると設備投資って難しいですよね。JRから機関車を購入したりするのかしら。ED62みたいな手頃なサイズ感のカマはJRに残ってないですし。4軸のD級電機って、日本に限ると絶滅危惧種なんだよなあ。
斜陽差す。