青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

宵の口 風は秋色 丹後路。

2022年09月14日 17時00分00秒 | 京都丹後鉄道(丹鉄)

(一夜の宿に@宮津市内某旅館にて)

今回の宿は、宮津市内の外れにある商人宿っぽい駅前旅館に一泊朝食付きで。観光とビジネスを併用といった雰囲気の旅館でしたが、最近は車中泊かビジネスホテルに宿泊するのが多かったので、畳のお部屋は久し振り。この日は自分一人しか宿泊客がいなかったこともあり、静かに貸切で利用させていただきました。温泉宿ではないのがちょいと残念でしたが、丹後半島は温泉地が少ないのでそれも致し方なし。タイル貼りの小ぢんまりとしたお風呂でお湯を使い、少し日焼けしてヒリヒリとした肌の汗を流せば、窓の外から蜩の声が聞こえて・・・

丹後半島の街々にもそろそろ夕方が迫り、古い家並みが並ぶ集落からぽつりぽつりと人の姿が消えて行く。昼間は観光客の姿がちらほらと目立った宮津市街や天橋立周辺も、旅館のチェックインの時間以降はめっきりと人影が少なくなりますね。丹鉄の列車も、地元の学生や仕事利用の顧客が中心になる頃合い。線路に沿って植えられた立派な桜並木が印象的な岩滝口の駅、豊岡行きのKTR802号が発車して行きます。

日が落ちて、やや涼やかな風が吹き抜ける丹後半島に、ひたひたと宵闇迫る頃。水戸谷の峠を抜けて、峰山盆地のとば口に降りて来た普通列車。18時台の豊岡行きは、2両編成でした。家路を急ぐ人たちを乗せて、ヘッドライトがレールを照らす瞬間をワンショット。

深く深く草生した築堤を行く。周りの田んぼは既にやや色付いて、夕暮れという事も相まってすでに初秋のような雰囲気を漂わせています。遠くに連なる丹後の山並みの上の積乱雲だけが夏の名残りだなあ・・・。虫の集きと纏わって来る蚊に難儀しながら、去って行く列車を見送りました。


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