tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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今日までそして明日から

2006年11月07日 | 吉田拓郎
あれは1970年代のことだった。吉田拓郎はこんなことを書いていた。

あるコンサートで拓郎は「今日までそして明日から」などを歌い終え、楽屋に引き上げていた。その時、見知らぬ中年男が楽屋を訪ねてきた。「もう1度『今日までそして明日から』を歌ってほしい」と。

拓郎はギターを取り出し、歌った。男は目を閉じて聞き入り、感極まったような表情になり礼を言って去った。拓郎は思った、「彼はこの歌から何を感じ、何を得て帰って行ったのだろうか…」と。

60歳になった拓郎は9/23、つま恋(静岡県掛川市)でコンサートを開いた。私はNHKのドキュメンタリー(10/23「今日までそして明日から~吉田拓郎・35000人の同窓会」)で見たのだが、拓郎はステージから「皆さん、お元気そうで良かったです」と語りかけていた。「(腹をさして)ぜい肉がついて(首をさして)太めになったけど」と。

そういえば「元気」という流行語は、拓郎のアルバム「元気です よしだたくろう」から来たのではなかったか。

彼は48歳と6か月の頃、こんなことを書いていた。

「僕は物事に楽観的な方ではないので、どちらかというと60歳くらいまでが、つまり本気で勝負のできる年だと思っているのだ。その先はそれこそ『神のみぞ知る』であって、自分で立ち向かう勇気もきっともうなくなっている事だろう」(『自分の事は棚に上げて』小学館文庫刊)

3年前の肺ガンから立ち直り、かぐや姫とともに8時間20分のコンサートに挑戦した彼は、「本気で勝負」していた。10月からは全国ツアーも始めた。

つま恋での、アンコール前の最後の曲は「今日までそして明日から」だった。
※「今日までそして明日から」の全歌詞(拓郎の歌詞掲載サイト)
http://listen.jp/store/wordList_1007281.htm

私もすでに、かつて楽屋を訪ねた中年男の年齢に達した。拓郎の歌から勇気や元気を得て30年。まだまだ本気で勝負したいトシだ。♪~そして今、思っています。明日からも、こうして生きて行くだろうと~♪

※写真は、原宿・表参道(9/28撮影)。つま恋でのソロ一曲目は「ペニーレーンでバーボン」だった。「原宿ペニーレーン」はどこだったっけ。
コメント (4)
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