tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

「奈良の土産物」づくり

2007年07月13日 | 奈良にこだわる
以前、こんな光景を目にした。平城宮跡・朱雀門の前にある100円ショップ(ダイソー)に行った時のこと(平日の昼間)。

そこは駐車場も完備した2階建ての大きな店なのだが、入ろうとすると、店内からゾロゾロとたくさんの観光客が出てきた。皆大きな袋を両手に持ち、中には段ボールを抱えている人もいる。

やがてこの人たちは、少し離れた第2駐車場に止まっていた静岡ナンバーの観光バスに乗り込んでいった。不思議な光景に驚いて、駐車場整理のおじさんに聞くと、韓国人の団体ツアーだった。何でも、ここは奈良観光の(買物)コースになっていて、中国人、台湾人や、最近は韓国の修学旅行生まで立ち寄るという。地元では「土産物が売れない」と頭を抱えている業者が多いが、100円ショップに流れていたとは新発見だった。

写真は、近鉄奈良駅近くの土産物屋の店頭に山積みされていた「売れ筋商品」だが、「大仏さまのへそのごま」(ゴマをまぶしたおかき)、「大仏さまの鼻くそ」(チョコレート味のポン菓子・野球のボール大)という身もフタもない名前の菓子だ。

以前、東大寺の偉いお坊さんがクレームをつけたこともあったが、一向に改まらず、平気で山積みされている。お店やメーカーに、仏罰が当たらなければ良いのだが。

さて、こういう現状を嘆いてか、奈良県(商工労働部 地域産業振興係)は、昨年度に引き続き「奈良の土産物」づくりへの支援を行うと発表した。

これは平城遷都1300年(2010年)に向け《観光客のニーズにあった魅力ある「奈良の土産物」を創出するため》に行う事業で、具体的には《やる気のある事業者を10社選定し、「商品開発」や「デザイン」等の専門家による個別指導》をする、というものだ。
※「参加事業者募集」のサイト(県商工労働部のホームページ)
http://www.pref.nara.jp/syoko/miyagebosyu.html

つまり、商品(土産物)は持っているが、どうも売れない、ぱっとしない、と悩んでいる業者に専門家がアドバイスして、売れる商品に仕立て上げますよ、という有り難いシステムなのである。

昨年の募集では、木製おもちゃやクッキー、せんべいなどが開発された。私も奈良県商工観光館(奈良市登大路町)で現物を見たが、確かにアイデアが効いていて、観光客に喜ばれそうなものばかりだった。ただ「いま一つインパクトが必要かな」というのが正直なところで、実際、あまり売れたという話は聞かない。

2010年まで、あと3年。世界中から来られる観光客から喜んでもらえるような、良いお土産を作り上げていただきたいものだ。
コメント (4)
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