tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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本薬師寺跡の礎石群とホテイアオイ/毎日新聞「やまと百寺参り」第65回

2020年08月28日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(8/20)掲載されたのは「ホテイアオイと礎石群/本薬師寺跡(橿原市)」、執筆されたのは大和郡山市在住の岡田充弘(あつひろ)さんだった。

記事には、ちょうど今ごろから9月にかけて咲くホテイアオイの写真を載せていただいた。しかし残念ながら今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、株の植え付けが中止され、花を見ることができないのが残念だ。では、全文を紹介する。

本薬師寺(もとやくしじ)は、天武天皇9年(680)に天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒のために建立された、平城京の薬師寺の前身寺院で、寺跡は国の特別史跡に指定されています。今日では、土壇と大きな礎石が残されているのみですが、伽藍(がらん)配置や金堂と東西両塔の距離や大きさが、平城京の二塔一金堂を持つ薬師寺とよく一致することから往時の姿をしのぶことができます。

例年、寺跡の周囲の休耕田には、約1万4000株ものホテイアオイが植え付けられ、ちょうど今の時期から9月にかけての季節、一面に咲き乱れる花を楽しむことができます。東西の塔跡の土壇の上に登ってみると、両塔間の距離感や伽藍の配置をはっきりと感じることができ、真西に見える畝傍山や周辺に咲くホテイアオイが良く見渡すことができます。

涼しげな薄紫色の花は、本薬師寺跡の礎石や大和三山の景色ともよくマッチして、訪れる人々の目を楽しませてくれます。花の咲く時期には、寺跡横にも臨時駐車場が設けられ、見学に便利です。ですが今年は新型コロナウイルスの影響で株の植え付けが中止されました。残念ながら、美しい花を見ることはできません。(奈良まほろばソムリエの会会員 岡田充弘)

(宗 派)なし
(住 所)橿原市城殿町279
(電 話)0744-21-1115 (橿原市観光政策課)
(交 通)近鉄畝傍御陵前駅下車 徒歩約10分
(拝 観)見学自由  
(駐車場)有 (ホテイアオイの時期には臨時駐車場、それ以外は市営畝傍御陵前駅東駐車場)


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