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不空院の秘仏・宇賀弁財天女坐像/毎日新聞「やまと百寺参り」第66回

2020年08月29日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。今週(8/27)掲載されたのは、「女人救済の宇賀弁財天女/不空院(奈良市)」、執筆されたのは奈良市在住の増田優子さんだった。
※トップ写真は、春秋に特別公開される宇賀弁財天女坐像(写真:同寺提供)

いつも朗らかで、少しそそっかしい増田さんのニックネームは「サザエさん」。丸いメガネがチャームポイントで、奈良テレビ放送の「ゆうドキッ!」(月曜日)にも時々出演され、ご当地グルメを紹介されている。今回執筆された秘仏の「宇賀弁財天女坐像」はごく小さいお像で、春と秋に特別公開されている。

また毎年9月第1土・日曜日(今年は5日と6日)には、弁財天に音楽や舞踊を楽しんでもらう「かなで奉納」(入場無料、申し込み不要)が開催される。お寺のHPには、

両日とも受付13:00~ 奉納行事 13:30~ 於 不空院本堂
プログラム
1.不空院住職・三谷真漣(しんれん)和尚による法要
2.奉納演奏
  演奏者 5日:アンサンブル・アンジェラ、プロリメ、6日:帝塚山学園高校 吹奏楽部
共催:「奈良 高畑」の会
​協賛:奈良県/奈良市/ならコープ


では、そろそろ記事全文を紹介する。

春日山(しゅんにちざん)不空院は、鑑真和上や弘法大師空海が止住(しじゅう)したと伝わる古刹です。本尊・不空羂索(けんさく)観音坐像は、東大寺法華堂や興福寺南円堂のものとともに奈良の「三大像」の一つとして有名です。「不空院古絵図」に描かれていた本堂・八角円堂は、江戸時代後期、安政の大地震で倒壊しましたが、大正時代、三谷弘厳・先々代住職がその礎石の真上に現在の本堂を再興しました。

古絵図の弁財天社に祀(まつ)られていたのが、室町時代の秘仏・宇賀(うが)弁財天女坐像です。女人の救済と庇護に霊験あらたかな仏さまで、別称「福院」といわれるほど信仰を集めました。頭上に宇賀神を乗せた典型的な神仏習合の姿で、八本の腕に武器と財宝の象徴を持っているのが特徴です。

5年後に大正再興100年を迎えるにあたって、本尊左の厨子内に祀られている弁財天像のお堂を整備することを三谷真漣(しんれん)・現住職が発願し「弁財天安置堂」(仮称)の建立準備に入りました。毎年9月第1土・日曜日には、弁財天に音楽や舞踊を楽しんでもらう「かなで奉納」(入場無料、申し込み不要)が開催されます。(奈良まほろばソムリエの会会員 増田優子) 

(宗 派)真言律宗
(住 所)奈良市高畑町1365
(電 話)0742-26-2910
(交 通)JR・近鉄奈良駅からバス「破石(わりいし)町」下車、徒歩約10分
(拝 観)9時~17時、境内自由。本堂拝観は春秋特別公開時のみ可、600円。
(駐車場)無


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