8月18日から開催されている奈良県立美術館の「百花繚乱(りょうらん)中国リアリズムの煌(きら)めき」は、いよいよシルバーウィーク最終日の9月23日(水)で閉幕する。ぜひこの3日間のうちにお訪ねいただきたい。
今朝(9/21)の奈良新聞「國原譜(くにはらふ)」によると、
近い存在なのに、相手がよく見えていないことがある。隣国の文化もそうで、ともすれば思いこみで誤ることもある。県立美術館で開催中の国際現代アート展なら2015後期特別展「百花繚乱 中国リアリズムの煌めき」は、中国最先端の美術を凝縮して見せてくれる。中国絵画=水墨画の単純脳には、新鮮な驚きだった。
5年に1度の中国最大の展覧会「全国美術展」の中から入賞作を含む秀作約80点を公開。絵画や版画、彫刻、アニメーションとジャンルは多岐にわたる。テーマや表現も、伝統文化に根ざしたものから徹底した写実、印象、抽象まで多彩。現社会への風刺画もあり、中国美術界の懐の深さがうかがえる。
優れた作品には物語があるが、とりわけ入賞作では人物の表情やしぐさ、自然のたたずまいといった断片からもドラマが語られる。対象への真摯(しんし)で情愛に満ちた作家のまなざしに、現代中国が透けて見えるのだ。政治、外交面では、緊張感の続く隣人だが、古代から親交のある奈良としては、互いを知る文化交流は大事にしたい。会期は残り3日。まだ間に合う。(智)
作品の一部は同館のHPにも出ているので感じをつかんでいただけると思う。9/21~23は、いずれも午後2時から、同館学芸課長によるギャラリー・トーク(絵画を見ながらの解説)がある。当日券は大人800円。ぜひ、お見逃しなく!
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