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ぽっくり寺「阿日寺(あにちじ)」(香芝市)の山門再建プロジェクトに、ご協力を!(2025 Topic)

2025年02月26日 | お知らせ
2024年5月、老朽化により、阿日寺の山門が倒壊した。「秋風や囲いも無しに興福寺」は正岡子規の句だが、こちらは「冬風や門戸も無しに阿日寺か」とでも詠むべきか。
※トップ写真は、readyforのサイトから拝借

門のないお寺の写真を拝見すると、何ともうら寂しい光景で、いたたまれなくなる。奈良まほろばソムリエの会のメンバーが書き下ろした『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)に、このお寺が紹介されている。

香芝市良福寺には、源信(げんしん)の誕生寺とされる浄土宗の阿日寺があります。寺は、源信が開基とされる斑鳩町の吉田寺(きちでんじ)とともに、本尊にお参りすれば周囲の人に世話をかけず安楽往生できる「ぽっくり往生の寺」として有名です。

この地で生まれ、恵心僧都(えしんそうず)と呼ばれた源信(942~1017)は、幼少期から比叡山延暦寺で修行を積み、高校の教科書にもよく出てくる『往生要集(おうじょうようしゅう)』を著わしました。

この本は地獄のありさまや極楽往生の方法、すなわち浄土信仰の思想を書いたもので、当時貴族の間で多く読まれました。この本を参考に、極楽往生を遂げようと考えた人も多かったようです。この思想はその後。鎌倉時代の法然の浄土宗や、親鸞の浄土真宗などへと受け継がれていきました。

源信の母は非常に信仰の篤い人で、次のような逸話が残されています。源信は15歳のとき宮中で経典の講義をし、いただいた褒美の品を郷里の母に送ったのですが、母からは次のようにいましめる歌が送り返されてきたそうです。

「後の世を渡す橋とぞ思いしに世渡る僧となるぞ悲しき」(私はお前に後の世を渡す橋となってほしかったが、それを忘れてお前は自分の世渡りのために仏法を道具としているではありませんか)。

立派な僧になってもらうため、母は心を鬼にしてこのような返事をしたのでした。源信は、母の言葉に従い、比叡山の横川(よかわ)にある恵心院で、念仏三昧の道を選んだといわれています。(大山惠功)


現在お寺では、目標金額 を7,000,000円として協力を呼びかけているが、現在の支援総額は、わずか844,000円である。締切である3/31(月)23時までに目標が達成できるか、はなはだ心もとない。readyforのサイトの「プロジェクトを立ち上げたきっかけ」には、

令和6年5月、阿日寺山門が倒壊しました。老朽化が原因と思われます。阿日寺は、日本人に地獄と極楽の世界を示し、日本の浄土教の祖とも称される恵心僧都源信が建立したと伝えられる由緒ある寺院です。その山門を再建しなければならないことは言うまでもありませんが、再建には約1500万円を要します。

その資金を調達するため、檀家に寄付をお願いしますが、檀家も60軒と少なく、しかも高齢化していることから、資金全額を賄うことは困難な状況です。おそらく700万円以上が不足する見込みであるため、クラウドファンディングにより、多くの方からご支援賜ることを願うものです。


ご協力は、readyforのサイトからお入りいただきたい。たくさんの方のご支援を、お願いいたします!
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