エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

30年のトウカエデ

2007-10-26 | 日々の生活

 冬を迎えるこれからの季節、7,8㍍ほどに育った南側の門柱脇のトウカエデが、丁度昼頃玄関に影を落とす。夏には日陰を作ってくれてありがたい木だったが、思い切って太い枝を4,5本払うことにした。
 
 30年前、家を建てたときトウカエデを植えた。このトウカエデは寄せ植え盆栽にしていたもので、太さはわずか5,6ミリほど、丈は14,5センチ位で14~5本あった。川俣で春日神社の秋祭りに買い求めた思い出の盆栽だった。それを庭に下ろし、家の廻りに適当に植えた。

 あれから30年、ときどき邪魔な枝を払っていたが、トウカエデの枝は折りやすく、丈夫ですぐに芽吹いた。大きくなったものだ。2階の屋根を越すくらいの太い大木になった。毎年、今の季節は黄色、赤に色付き美しく彩ってくれている。 
 
 病弱の身、無理をしないように梯子を掛け、電動ノコギリでの大変な作業だったが、玄関にいい陽が当たるようになった。これからだんだん陽が傾き、冬の間家の中に取り入れた植木にもやわらかいいい日が射し込むだろう。

(2007.10.25)