エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

早春賦

2008-03-06 | 教育を考える

 まだまだ冷たい北風が身に染みる春の日に、早春賦を口ずさんでいた。
歌詞は1番の「春は名のみの 風の寒さや 谷のうぐいす 歌は思えど」までは歌えるが、あとは分からなかった。私の横で、妻がそのあとを歌った。

 妻によれば、信濃の片田舎の春、妻の中学生のころの卒業式には「蛍の光」や「仰げば尊し」はなく、この早春賦を歌ったと言う。
 すがすがしい、いい歌だが、歌詞を調べ直して、あらためて素晴らしい曲だと思った。同年代の私は、卒業式には、たしか「蛍の光」や「仰げば尊し」を歌った覚えがあった。
 最近では、いろいろな歌を歌って卒業生の前途を祈りお別れをするようだが、その時代としては、何と、進んだ学校だったんだなと思った。
あとでネットで調べていたら (作詞者の吉丸一昌が大正時代に安曇野の地を歩きながら、遅い安曇野の春を待ちわびる思いを詩にしたと言われています。)とあり、何となく分かったような気がした。

早春賦 《吉丸一昌作詞・中田章作曲》

(1) 春は名のみの 風の寒さや
  谷のうぐいす 歌は思えど
  時にあらずと 声もたてず
  時にあらずと 声もたてず

(2) 氷融け去り 葦はつのぐむ*
  さては時ぞと 思うあやにく
  今日も昨日も 雪の空
  今日も昨日も 雪の空

(3) 春と聞かねば 知らでありしを
  聞けばせかるる 胸の思いを
  いかにせよとの この頃か
  いかにせよとの この頃か
*角ぐむ・・・角(つの)のような芽を出す。

● 素晴らしい早春賦 → http://www.youtube.com/watch?v=LJ6YJZv6_Kg