エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

「心一刀流」

2008-03-16 | 日々の生活
 
  日曜の朝8時、NHK「小さな旅」をいつも観ている。今日は我が街、福島県会津若松市から、「心一刀流」が全国に放送された。1週前に「東北 小さな旅」として視聴した番組の再放送だ。

 ふるさとを誇りに生きる3人を通して会津若松の誇りが紹介された。雪がしんしんと降る街の様子は実に素晴らしい会津らしい映像だった。

会津にただ一つ伝わる溝口派一刀流を継承する長沼先生とその家族が紹介された。
長沼先生は、かつて一緒に仕事をしたことがあった、よく知る方だ。いたずらにいのちを奪わない流派の形は、一切声を出さず迫力十分だ。かたちだけではない、心が入っている。先生が数年前に脳腫瘍をされたことを知った。元気になられ剣一筋の立派な生活を拝見し、自分を羞じざるを得なかった。
 「ならぬものはならぬ」の什の掟が紹介され、その精神が、「あいづっこ宣言」として今も子どもたちに伝えられている。
 
 薙刀に励む高校生、星さんはこの春東京の大学への進学する。祖母から会津の伝統食「こづゆ」を習う姿、インタビューには「最期まで諦めない会津人、目標、信念を持って毎日を過ごして行きたい」と語った。

 雪の旧滝沢本陣やお城、雪の中を通学する小学生など、所々に雪の会津の映像がカットインされた。あらためて郷土の生活にとけ込む自然のすばらしさを感じた。
みんなが精一杯にこの地で生きている。そして、皆が会津人の生き方を誇りに思っている。あらためて、自分もこの地に生まれたことを誇りに思い、それに負けない自分でありたいと思った。

それぞれが家族に支えられて自分の夢を求める。感動の番組だった。
如何なく会津を表現した素晴らしい番組だった。

最期は、朝日に輝く磐梯山の映像を背景にタイトルが出た。ナレーションは「やってはならぬ、やらなくてはならぬ 信念を心に秘め生きる会津の人たち」と締めくくった。