エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

懐かしい街中を歩く

2010-02-08 | 街中散歩
 散歩に出たかったので、少し遠いが税務署まで申告に行くことにした。
 昨日e-Taxで作成した書類を持って、雪の踏み固まった道路を歩いた。
 まずは八幡様にお参りをして、警察前を通り蚕養神社脇の郵便局で郵便物を出した。
 そして長い間通い慣れた道をお城に向かった。
 車での通勤時には見えなかったものが見えた。
 途中、知り合いの表札を見たり、懐かしい店を確認しながらゆっくり歩いた。
 大雪の日には歩いてこの道を通ったものだ。
I君はどうしているだろうか。G先生も亡くなって20年にもなるか。
 昔、30年も前に我が家に御用聞きに回ってきていたS肉屋さんは変わらない。また、
 意外なところに高層のマンションが建っていて驚いた。会工近くの飲み屋街もすっかり新しい装いだった。
 薄着で出かけたが、風もなく春の日が心地よく暖かく、汗が出はじめ上着を脱いだ。

 20年も通った勤務校の裏道に出た。懐かしの石けんプラント工場の脇を通った。いろいろな思いが去来して、急に胸が熱くなった。
 裏の明治41年に設置された陸軍歩兵第65聯隊の跡地を通り、目的の税務署に到着した。
 約5キロも歩いたか、書類を提出し、帰路に着いた。

【 歩兵第65連隊・若松連隊営門 】


 あちこちで家の前の道の雪かきをしていた。滑りやすい踏み固まった道は要注意だ。思い出をたどりながらきょろきょろしてゆっくり歩いた。
県立病院の前にあった風呂屋さんはいつなくなったのだろう。よく立ち寄っていた角のH本屋も「売り物件」の看板が下がっていた。
昔の「花春」の工場跡地には、電機や靴、薬の量販店が並んでいる。
10年一昔と言うが、すっかり変わってしまうものだ。
ただ、若松城の土塁の遺構は「国指定の史跡」と案内板が整備されていたが、昔のままの一角だった。

【史跡 若松城跡】


 休憩かてらN書店に立ち寄った。読んでみたい本が数冊あった。ありとあらゆる本が並んでいる。なんと贅沢な空間だ。このうちどれだけのすばらしい文化が読まれるのだろうか。
そこでそれこそ20年も会っていなかったK先生に会った。懐かしかった。近況報告をしあって、しばらく懐かしい立ち話となった。

 我が家はすぐそこ、短大グランドから磐梯が麗しくそびえていた。
 思ったより長い距離歩いたが、すがすがしい早春を感じる散歩となった。
 


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