いつか描いた絵に添えられし感動
”列をなし
ゆるやかに流れるコハクチョウ
お前たちは
素晴らしい
対岸の山々
真白く美わし
この静寂
生きていることの喜びを
共にせん ”
午後の日差しに誘われ、崎川浜へ車を走らせた。
途中から見える磐梯は、刻一刻と姿を変える。河東まで来ると雲がかかり始めた。
さらに強清水まで来ると、昨日のように中腹から上は隠れてしまった。
今日もダメか、ついていないと思いながらも、水鳥たちに会いたかった。昨日語りあってきたばかりなのに。
浜に着くと、オナガガモは岸に上がり羽を休めていた。コハクチョウも昨日に比べるとかなり少なかった。
もう北帰行が始まったのだろうか。
今日もまた、厳寒の大自然を独り占めだった。
なんと美しいことか。こんなに美しい大自然の眺めがどこかにあるだろうか。
日本一、世界一であろう美しさに言葉がなかった。
しばらくすると雲が薄くなり、山容が見え始めた。
突然オナガガモが一斉に飛び立ち、付近を大きく旋回しながらまた戻ってきた。
飛び立ち、着水の羽ばたきが静寂にこだました。
手が凍えそうだった。
気をつけて、元気に帰れよ!と声を出し呼びかけたら、つぶらな瞳で、わかったと答えてくれた。
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