エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

旅立ち前の水鳥たち

2010-02-17 | 日々の生活
  
 例年、そろそろ白鳥の北帰行が始まる。「北帰行」という言葉が何とも言えずすばらしく、そして切ない。
 水鳥たちの北帰行の前に、もう一度白鳥を見にいきたいと思っていた。
 
 昨日は典型的な冬型の気圧配置で、一日曇りで時々雪、夕方からは雪降りの予報だった。
 ところが、9時を過ぎる頃から陽が当たり始め、くっきり磐梯が望めた。よーし!とばかりに出かけた。
 午後用事があったのでゆっくりはできないが、磐梯を背景に、白鳥を写したい気持ちだった。
 久々に晴れてそびえていた磐梯だったが、猪苗代に近づく頃には雲が湧き出し、
三城潟付近に着いたときにはみるみるうちに磐梯の半分が白い雲に覆われてしまった。
 おまけに、お目当ての白鳥は田にはいなかった。時間もなかったので近間の笹山浜に寄ったが、やはり水鳥たちは全く見えなかった。


 (2010.2.16)
 今朝は吹けば飛ぶような雪がうっすら積もっていた。10時を過ぎる頃、雲り空から薄日がこぼれた。
 昨日のリベンジ、白鳥を見にいこう!、思い立ったが吉日、一人で出かけた。
 
 強清水の道路標示の温度は-4℃、雪原の中を、白鳥たちが必ずいるだろ崎川浜へ向かった。
 静寂の崎川浜には、愛おしい水鳥たちが仲良く群れていた。

 【磐梯見えず】

 この美しすぎる湖水に浮かぶ水鳥たちのなんと清らかなことか。切なさ、愛しさこの上なし。
【いつかのブログより】
  
    厳寒に立ち尽くすしあわせ
    涙あふるる感動
    コハクチョウ列をなし流れる
   
    大自然の使者よ しばし安らぎ遊べ
    この静寂に生きている喜びをともにせん

    全身に豊かなる大自然
    涙あふるる感動
    ありがとうオナガガモよ
    ありがとうコハクチョウよ     
   

                                     














 厳寒の雪の浜に、美しく愛おしい水鳥たちとしばし過ごす。
 磐梯の麓の雲がなくなるも、3合目から上は姿見せず。心残りだが、
また来ようと帰路につく。
 八田野の近くまで来ると、磐梯の雲が晴れ、山頂が見えてきた。


 昨日と言い、今日と言い、なんと運の悪いことか。
 夕方、我が家から頂まで見える磐梯に、もう一度白鳥に会いに行ってみようかとも考えた。
 近いうちに、晴れ渡った磐梯を背にした北帰行前の水鳥たちを撮りたい。そしてしばしの別れを告げに行きたいと思っている。
 

日記@BlogRanking