エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

竹の秋

2011-04-09 | Weblog
静かさやしっとり揺れる竹の秋


 春の庭が、久しぶりの雨に濡れている。
 静かに落ち着いた庭をぼんやりながめていたら、クロチクの葉が黄ばんでいた。
 近づいて葉を診ると、先端から枯れ始めていた。つまり、竹の紅葉だ。
 離れてながめると、確かにこれが「竹の秋」かと思えた。
 そして、やがて落ちる葉の下には、粟粒ほどのちっちゃい葉芽らしきものが付いていた。
 
 俳句を詠む人には当たり前のことだろうが、「竹の秋」は春の季語だ。
 たしか、いつかブログの友マーヤンさんの句で知った覚えがある。
【「ブログに遊ぶ」 http://blog.goo.ne.jp/hasemasa1138/】
 改めて調べてみた。
《親の竹は、新緑の時期に葉っぱが黄色く枯れたようになり、終には落葉する。まるで秋の紅葉。
然るにこの現象を「竹の秋」と言う。竹の秋は春の季語です。》とあった。
夕方や吹くともなしに竹の秋    永井荷風
  門前の古き旅籠や竹の秋      中村吉右衛門
  老夫婦のみの隣家も竹の秋     飯田龍太
そして、「竹の春」は秋の季語、竹の緑葉が一番美しいのは秋ということらしい。



 
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