地方紙に寄せた駄文掲載さる
かつての昆虫少年はいつしか昆虫老人となり、日々里山を巡って小さな自然を見つめている。
初夏を迎えた今、次々に新しい命が生まれている。
細々と、何とか生息しているムカシヤンマは馴れ馴れしく肩にとまり、
サラサヤンマはホバリングを繰り返し僕を見つめていた。
発生が例年より遅く心配していた美しすぎるモートンイトトンボも姿を見せた。
でも、現実は、彼らに優しい水環境は徐々に少なくなっている。
それはトンボだけではなく、小さな生き物たちすべてが深刻な絶滅の危機にある。
6月は環境月間だが、自然環境の保全に関わる話題が少なすぎると思う。
多くの生きものが関わり合う生物多様性の重要性が言われて久しいが、
今、自然環境は荒廃し、ますます危機にさらされている現状を訴えたい。