中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

穂高川のヤマメ

2009-09-12 13:18:33 | 渓流&管理釣り場での釣り
 季節は進み、里山に麓には秋の気配が漂い始め…

                 

と書きたいところだったが、この日は日差しがジリジリと照りつけ、昼間路上で見かけたデジタル温度計は33℃を表示していた。そして数日来、照り込みが続いた結果、川は渇水状況になっており、お昼を前にした時点では天気に反してワタシの心には暗雲立ちこめるという状況だった…。


 「長野県安曇野地区」ここはウチの嫁さんや息子を含めて我が家のみんなが大好きなところで、子供が低学年の頃にはよくここを訪れていた。釣りが目的なので観光する気なんてさらさら無いとは言え、所用のある二人を残してやって来たことに後ろめたさを感じながらの釣行だった。(来年はみんなで行こうなっ!)
 この安曇野一帯は、水郷地帯と言っても過言でないほど数多くの川が網の目のように流れている。そして、そのほとんどが清流と呼ぶにふさわしいのは、わさび園の多さで理解が出来る。中でも規模が大きいのは犀川、穂高川、高瀬川といったあたりだが、その流れにはヤマメやイワナを始め、川によってはニジマスやブラウントラウト、そしてイトウまで、「いったいココはどこの国の川なんだ?」と思えるほどの種類の渓魚、それもBIGサイズ達が生息しているという。中でもヤマメ、それも30cmオーバーがどうしても欲しい今のワタシにとってニジマス以下の魚はどうでも良い話だが、ネットの情報だと穂高川では大型のヤマメも好調に釣れているということだった。今回の釣行先は当然その穂高川だ。

 まずは、穂高川では下流域にあたる位置に降り立った。このあたりの川底は意外にも砂質の部分が多く、ヒドいところでは一面全部が砂に埋まっていることもあったが、それが逆にポイントが絞りやすくするという利点もあり、あらかたの見当がつけ易かった。
 そして第一投はこのポイントからだった。

                 

 この日の釣りが始まった。狙いは大きめの底石の周辺に出来る水流の変化だが、まずはミミズをハリに着けて手前から探っていく。
 手前では早くも豆ヤマメのアタリが有る。しかしそのアタリも頻繁ではない。ならば向こう岸のアシ際に流れ込むように竿先で操作してやると、明確なアタリが出て、本日の初ヤマメをゲット!と思った瞬間にハリハズレでバラしてしまう。
 何とか粘ってこの周囲を探りきったが、豆ヤマメしか手にしていない状況で、キビシいスタートになった。

                 

 そのまま釣り上がって別のポイントを攻めてみるが、前述したように砂で埋まっているところが多く、移動距離の割にポイント数が少ない。だから自ずと移動のスピードがハイペースになってくる。それも、誰もが狙いそうなポイントばかりなので、前日の土曜に叩かれているのかアタリはほとんど出ない。そうこうしているうちに他の釣り人を発見。その後ろに更にもう一人。どうやら上流から釣り下って来ているようだ。ルアーの人ならよく見る光景だが、その二人はエサ釣りの渓流師だ。
 上流からの釣り人とクロスしても仕方がないので、慌ててスタート地点に戻り、そこからワタシも釣り下ることにした。とは言っても、またもやいつもの良型バラシを演じた他は豆サイズのみで、この時点で一度川から上がることを決意した。

 川の様子を見ながら移動しつつ、気付いたことだが、この地域では見る人と見る人みんなが釣り下っている。「もしかして、長野県では他県とはルールが違うのか?」とも思ってしまうほどだった。

 恐らくこのあたりは地方都市である松本市にも近いので、常に人が入っていることは簡単に予想できる。そのうえにこの暑さなので、プレッシャーを感じる魚が多いのは仕方のないことだ。そこで「人が入りにくいところ」をキーワードに川沿いをウロついている内に発見したのがこのポイントだった。

                 

 ここに入るには道路から背丈以上もあるアシやイバラ、その他ワケの解らん雑草の中をクモの巣を払いつつ藪コキして行かねばならず、どうやら他人は入っていないようだ。
 ミミズのエサを着けて第一投。すぐにアタリがあり一匹目の豆ヤマメをゲット。二投目には大きなアタリがあって、本日初めてのややマシなサイズ=20cmのヤマメが続いた。

                 

 この地域のしきたり?に従って徐々に釣り下ってゆくが、やはりプレッシャーが低く、頻繁にアタリが出る。特にこのポイント

                 

周辺は好調で、次々とゲットしてゆく内に本日最長寸の25cm

                 

に続き、28cmのニジマス

                 

もゲットし、やがて気付けば、釣果が二ケタに届くまでになっていた。

 その後も釣り下っていったが、さっきまでは「まずはソコソコのサイズを…。」と思っていたのが、こうなってくると現金なもので、サイズに不満が残ってくる。いわゆる「スケベ根性」というヤツだ。
 「このまま釣り下っても同じサイズが続くだろう。」と判断して、この川からの離脱を決意した。

 次に向かったのは大物場として雑誌で紹介されている高瀬川の本流域だ。

                 

 しかし、この川は所々で途切れんばかりに渇水しており、水も濁って少しイヤな臭いも発生していた。まるでコイ釣り場のようになっているところでは竿を出す気にもなれず、見回しただけでまたもや移動を開始した。
 その後、穂高川に戻りその最下流部周辺を攻めてみたが、夕まずめであるにも関わらず、全くアタリがないまま寂しい気分の中、この日の釣りが終わった。

 個人的には大好きな安曇野だが、釣り下りの釣り人が多くてやや戸惑ってしまい、印象はそんなに良いものではなかった。しかしながら、大型渓魚の実績が高いのは紛れもない事実で、その点では捨てがたい。
 でも、気になることがあった。それは、この日の穂高川を見る限りでは川底の石が、やがて砂に埋め尽くされてしまう気配が濃厚であり、こんな様子を見ていると、周囲にある山の保水力の低下を疑わざるを得ないことだ。せっかくの風景と豊富な水源に恵まれていながら、残念な方向に向かうことだけは避けたいものだ。


                              …オマケ画像…
                 
                      (田んぼの合間に何故か突然D51が…。)
コメント
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