■二度目の北海道旅行■
昨年に引き続いて家族揃っての北海道旅行だ。今年も格安航空路線であるスカイマークを利用してのアプローチだったが、ネット予約の争奪戦に敗れた結果、最安チケットは逃したものの、往路は大人一人あたり¥9800という、ビックリ料金。復路は連休に入ってしまうために¥19800だったが、それでも大手各社とは比較にならない格安料金には、大いに助けられる。
ただし、今年は神戸発の旭川便が就航していないので、道内のスタート地点が札幌からの行程となった。従って3泊4日の全行程は約1400kmにも及ぶ。
今回は道東方面を中心に周遊することが目的だったが、我が家にとって思い出深い「富良野の地」を通らずには居られない。家族の意見が全会一致の結果、「チョッと寄り道気分(と言っても150kmあるが…)」で富良野に立ち寄ることにした。
■忘れられない味■
立ち寄った理由の一つとして、そこに「忘れられない味」があるからだ。まずはハンバーグが超ウマイ麦秋(ばくしゅう)さんに立ち寄ってみる。
ここは人気点なので、来店前に予約を入れておいた方がイイ。だから我が家も途中で目途が付いた時点で電話を入れたが、当日は連休前の雨天だったせいか、すんなり予約がとれた。
店舗に入って席に案内されると、思い出の味の数々を注文する。
今年も「あの味」を確認出来たことに喜び感じつつ、次なる「思い出の味」であるフラノデリスさんに向かう。
時間が許せば富良野市内を観光し、適当な時間が空いた後に訪れたいところだが、今回はそんなヒマがない。半ば「強引に食べる」といった感じだ。
ここのケーキ(何となくスウィ-ツとは呼びたくない)はクオリティが高いのに、価格が良心的に設定され、ボクの地元である西宮~神戸方面の有名洋菓子店に比べると¥100~¥200ほど安いのがウレシイ。
富良野市内で詰め込むだけ詰め込んだ後は、去年訪れた際に見た風景を楽しみつつも、足早に富良野市内を抜けてゆく。
次なるは、今回富良野に立ち寄ったもう一つの大きな理由である、倉本聰氏のドラマ「優しい時間」の舞台になった「皆空窯(かいくうがま)」へ向かう。
■「優しい時間」■
到着後は、工房に併設されるギャラリーを訪問する。
「優しい時間」というドラマは、妻(母)の死が原因で身も心も離ればなれになった父子の葛藤と関係の修復を描いたストーリーだが、その中に親子の絆の象徴であるマグカップが登場する。今回の訪問は「ドラマのロケ地」としてはモチロンのこと、そのマグカップを家族3人分揃えるためでもあった。
普段であれば「ミーハー」なことは一切拒否するボクではあるが、どうにも倉本聰氏の描くドラマには滅法弱い。だからこうやってワザワザ遠くのロケ地を訪れるのであるが、感心するのは、バーチャルだとは知りつつも、まるでそこにドラマの登場人物達が今も暮らしているように感じてしまう点だ。
やはりそれは「リアリズムに徹する」ことをいつも念頭に置いてストーリーが展開しているからなのだろうか?。そうやって氏によって描かれてゆく世界には、いつも感銘を受けるボクと家族であるが、残念ながら「風のガーデン」以降、家族をテーマにした倉本作品は途切れている。とにかく、何らかのかたちで登場するよう、切に願う我々3人なのである。
そして、ギャラリーの出入り口付近にあった、ドラマでは父=湧井勇吉(寺尾聰さん)が、今は会えない息子=拓郎(二宮和也さん)のために買った「お守り」をそっと入れていった「オブジェ」に見入る。
ギャラリー内は撮影不可ということなので写真はないが、芸術音痴のボクが見ても魅力溢れる陶器類の数々に触れながら充実した時間を過ごす。
そして皆空窯を出た後は、一路道東の大空町へと向かう。今回の旅行のメインイベントの一つである、このブログにもリンクしている「ノーザンロッジ・カント」さんで宿泊するためだ。
■大空町へ■
カントさんのオーナー婦人がボクの血縁者なのだが、この地にたどり着くまでの経緯はボクのオジサンである彼女の父親からよく話を聞いていた。
ボクを含めてアウトドア好きの人なら多くが憧れるであろう、「大地に根ざし、自然と共存しつつ生きる」生活様式だが、いざ実践となると多くの者が不安を抱き躊躇することだろう。たとえそれが実現できたとしても、定年後に第二の人生を送ろうとする組や定年の少し前に脱サラした組、往年の観光ブームに乗った残党組が多いのが現実だ。
そんな中、安定した収入を得ていた会社を30歳台で退職し、夫婦で学生時代からの夢である北海道での小さな宿経営に踏み切った2人の意気込みは、簡単に見習えるものではない。ボクだったら、それこそ「口先だけで済んでしまう話」で終わってしまうであろう。だからこそ夢を実現した2人を、ボクは大いに応援したいと思っている。
更にオーナーさんに至っては退職後に道東の職業訓練学校に通いつつ、大工仕事を覚え、地元の大工さんに混じって自らこの宿兼自宅を建てていったというから、どう賞賛してイイか判らないほどだ。
賛辞はともかく「ノーザンロッジ・カント」の「カント」とはアイヌの言葉で「大空」を指すとのこと。カントさんの建つ辺りは町村合併の結果、今は大空町という。それに因んだ命名だとは思うが、そんなことはともかく、広々としてよく手入れが施された芝生の敷地、夕闇を思わせるブルーブラックに染められた建物といったところから醸し出てくる全てがクールなイメージでカッコイイのだ。
到着後は荷物の搬入もソコソコに夕食タイムへと突入する。オーナーさんは北海道フードマイスターということだから、地元の素材にこだわった内容の料理が「売り」だ。
その内容は、量、質とも申し分なく、妻子共々大絶賛するほどであり、我が家の「忘れられない味」の一つになった。何もこれは自分の親戚だから言うのではない。その証拠に某有名宿・ホテル予約サイトのクチコミでもほとんどの人が5つ星を付けているのだ。
~以下、その2に続く
昨年に引き続いて家族揃っての北海道旅行だ。今年も格安航空路線であるスカイマークを利用してのアプローチだったが、ネット予約の争奪戦に敗れた結果、最安チケットは逃したものの、往路は大人一人あたり¥9800という、ビックリ料金。復路は連休に入ってしまうために¥19800だったが、それでも大手各社とは比較にならない格安料金には、大いに助けられる。
ただし、今年は神戸発の旭川便が就航していないので、道内のスタート地点が札幌からの行程となった。従って3泊4日の全行程は約1400kmにも及ぶ。
●今年も安いスカイマーク●
今回は道東方面を中心に周遊することが目的だったが、我が家にとって思い出深い「富良野の地」を通らずには居られない。家族の意見が全会一致の結果、「チョッと寄り道気分(と言っても150kmあるが…)」で富良野に立ち寄ることにした。
■忘れられない味■
立ち寄った理由の一つとして、そこに「忘れられない味」があるからだ。まずはハンバーグが超ウマイ麦秋(ばくしゅう)さんに立ち寄ってみる。
ここは人気点なので、来店前に予約を入れておいた方がイイ。だから我が家も途中で目途が付いた時点で電話を入れたが、当日は連休前の雨天だったせいか、すんなり予約がとれた。
●人気店の麦秋●
店舗に入って席に案内されると、思い出の味の数々を注文する。
●ハンバーグの「能書き書」●
●ボクの注文した「チーズハンバーグステーキ」●
●「興部(おこっぺ)牛乳モツァレラチーズ」のピザ●
●妻の注文した「チーズハンバーグカレー」●
今年も「あの味」を確認出来たことに喜び感じつつ、次なる「思い出の味」であるフラノデリスさんに向かう。
時間が許せば富良野市内を観光し、適当な時間が空いた後に訪れたいところだが、今回はそんなヒマがない。半ば「強引に食べる」といった感じだ。
●「ふらの牛乳プリン」で全国的に有名な「フラノデリス」●
●各種のケーキ●
●来客は途切れない●
ここのケーキ(何となくスウィ-ツとは呼びたくない)はクオリティが高いのに、価格が良心的に設定され、ボクの地元である西宮~神戸方面の有名洋菓子店に比べると¥100~¥200ほど安いのがウレシイ。
富良野市内で詰め込むだけ詰め込んだ後は、去年訪れた際に見た風景を楽しみつつも、足早に富良野市内を抜けてゆく。
●よく倉本聰氏のドラマの舞台になる喫茶店「北時計」●
次なるは、今回富良野に立ち寄ったもう一つの大きな理由である、倉本聰氏のドラマ「優しい時間」の舞台になった「皆空窯(かいくうがま)」へ向かう。
■「優しい時間」■
●皆空窯(かいくうがま)●
到着後は、工房に併設されるギャラリーを訪問する。
「優しい時間」というドラマは、妻(母)の死が原因で身も心も離ればなれになった父子の葛藤と関係の修復を描いたストーリーだが、その中に親子の絆の象徴であるマグカップが登場する。今回の訪問は「ドラマのロケ地」としてはモチロンのこと、そのマグカップを家族3人分揃えるためでもあった。
●3人が選んだマグカップ●
普段であれば「ミーハー」なことは一切拒否するボクではあるが、どうにも倉本聰氏の描くドラマには滅法弱い。だからこうやってワザワザ遠くのロケ地を訪れるのであるが、感心するのは、バーチャルだとは知りつつも、まるでそこにドラマの登場人物達が今も暮らしているように感じてしまう点だ。
やはりそれは「リアリズムに徹する」ことをいつも念頭に置いてストーリーが展開しているからなのだろうか?。そうやって氏によって描かれてゆく世界には、いつも感銘を受けるボクと家族であるが、残念ながら「風のガーデン」以降、家族をテーマにした倉本作品は途切れている。とにかく、何らかのかたちで登場するよう、切に願う我々3人なのである。
そして、ギャラリーの出入り口付近にあった、ドラマでは父=湧井勇吉(寺尾聰さん)が、今は会えない息子=拓郎(二宮和也さん)のために買った「お守り」をそっと入れていった「オブジェ」に見入る。
●筒の中にお守りを入れるシーンが思い出される●
ギャラリー内は撮影不可ということなので写真はないが、芸術音痴のボクが見ても魅力溢れる陶器類の数々に触れながら充実した時間を過ごす。
そして皆空窯を出た後は、一路道東の大空町へと向かう。今回の旅行のメインイベントの一つである、このブログにもリンクしている「ノーザンロッジ・カント」さんで宿泊するためだ。
■大空町へ■
●道の傍らに立つ「カント」さんの案内板●
カントさんのオーナー婦人がボクの血縁者なのだが、この地にたどり着くまでの経緯はボクのオジサンである彼女の父親からよく話を聞いていた。
ボクを含めてアウトドア好きの人なら多くが憧れるであろう、「大地に根ざし、自然と共存しつつ生きる」生活様式だが、いざ実践となると多くの者が不安を抱き躊躇することだろう。たとえそれが実現できたとしても、定年後に第二の人生を送ろうとする組や定年の少し前に脱サラした組、往年の観光ブームに乗った残党組が多いのが現実だ。
そんな中、安定した収入を得ていた会社を30歳台で退職し、夫婦で学生時代からの夢である北海道での小さな宿経営に踏み切った2人の意気込みは、簡単に見習えるものではない。ボクだったら、それこそ「口先だけで済んでしまう話」で終わってしまうであろう。だからこそ夢を実現した2人を、ボクは大いに応援したいと思っている。
更にオーナーさんに至っては退職後に道東の職業訓練学校に通いつつ、大工仕事を覚え、地元の大工さんに混じって自らこの宿兼自宅を建てていったというから、どう賞賛してイイか判らないほどだ。
賛辞はともかく「ノーザンロッジ・カント」の「カント」とはアイヌの言葉で「大空」を指すとのこと。カントさんの建つ辺りは町村合併の結果、今は大空町という。それに因んだ命名だとは思うが、そんなことはともかく、広々としてよく手入れが施された芝生の敷地、夕闇を思わせるブルーブラックに染められた建物といったところから醸し出てくる全てがクールなイメージでカッコイイのだ。
●カントさんの全景●
到着後は荷物の搬入もソコソコに夕食タイムへと突入する。オーナーさんは北海道フードマイスターということだから、地元の素材にこだわった内容の料理が「売り」だ。
その内容は、量、質とも申し分なく、妻子共々大絶賛するほどであり、我が家の「忘れられない味」の一つになった。何もこれは自分の親戚だから言うのではない。その証拠に某有名宿・ホテル予約サイトのクチコミでもほとんどの人が5つ星を付けているのだ。
●一日目の夕食メニュー●
~以下、その2に続く